研究課題/領域番号 |
22K12853
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 安田女子大学 |
研究代表者 |
谷口 和弘 安田女子大学, 家政学部, 教授 (30448047)
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研究分担者 |
西川 敦 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (20283731)
木村 穣 関西医科大学, 医学部, 教授 (60298859)
黒瀬 聖司 関西医科大学, 医学部, 講師 (80825951)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 嚥下計測 / イヤホン型センサ / 光学式計測 / ウェアラブル機器 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢社会の日本において誤嚥性肺炎は高齢者の死因の上位にある。誤嚥性肺炎を予防するために「嚥下および嚥下に伴う舌運動のモニタリング技術」の発展が望まれている。 本研究は、耳にイヤホン型センサを着けるだけで嚥下および嚥下に伴う舌運動が安全かつ簡便に計測できる技術を開発することで、ライフサイエンスとヘルスケア産業の発展を目指すものである。
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研究実績の概要 |
本研究は、「嚥下および嚥下に伴う舌運動」と「外耳道の形状変化」との関係を科学的に解明し、耳にイヤホン型センサを着けるだけで、従来手法のように被爆することなく、口の中にセンサを入れたり、顎や首にセンサを付けたりしなくても、嚥下および嚥下に伴う舌運動が安全かつ簡便に計測できる技術を開発することで、ライフサイエンスとヘルスケア産業の発展を目指すものである。 令和4年度は「外耳道の動き」から「嚥下および嚥下に伴う舌運動」を計測するための実験装置の開発を行い、その装置から得られた結果を用いて外耳道の動きと嚥下および嚥下に伴う舌運動との関係を研究した。令和4年度に開発した実験装置は、イヤホン型センサで計測したアナログ信号をサンプリング周波数10Hz、分解能12bitsのアナログデジタル変換(AD変換)器でデジタル信号に変換し、それらデジタル信号と計測時刻を対応付けて記憶装置に記録するものである。また健常成人ボランティアに対し、令和4年度に開発した実験装置とVF(嚥下造影)による同時測定を行い、「イヤホン型センサの計測値」と「嚥下と舌運動」の関係を検証した。本研究の成果は、SENSORS(2022 July; 22(14): 5176)に原著論文として発表した。 また、発展研究とし、本研究成果の一部を「機能的電気刺激のための制御入力機器の研究開発」に応用した。本研究の成果は、SENSORS(2022 Sep; 22(19):7412)に原著論文として発表した。 さらに、本研究の成果の一部を「マスクの伸縮と導電糸を用いた表情識別システムの研究開発」にも応用し、本研究の成果は日本ロボット学会誌(2022 Nov; 40(9): 841 844)に原著論文として発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
令和4年度は、当初計画した「外耳道の動きから嚥下および嚥下に伴う舌運動を計測するための実験装置の開発、その装置から得られた結果を用いて外耳道の動きと嚥下および嚥下に伴う舌運動との関係の研究」を完遂したうえ、さらに、追加で「前記実験装置を用いた機能的電気刺激のための制御入力機器に関する研究」および本研究から得られた知見を応用した「マスクの伸縮と導電糸を用いた表情識別システムの開発」についても研究成果を挙げることができたため、現在までの進捗状況は「当初の計画以上に進展している」といえる。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は、前年度の研究成果を基に、外耳道の動きから嚥下と舌運動の推定に取り組み、研究成果をまとめる。
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