研究課題/領域番号 |
22K12874
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
尾川 浩一 法政大学, 理工学部, 教授 (00158817)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | SPECT / 深層学習 / モンテカルロ法 / コリメータ / 画像再構成 / 投影データ / 画質改善 / 静止型データ収集 / ガンマカメラ / モンテカルロシミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
シングルフォトンエミッションCT(SPECT)は臓器の機能情報を得るために放射性医薬品から放出されたガンマ線を検出器で計測し映像化している点に特徴がある。一方で、SPECTでは体内を構成する元素とガンマ線との相互作用による吸収や散乱などの問題や、コリメータを装着したガンマカメラを用いたデータ収集に由来する問題により、定量的な診断画像を作るのが困難である。本研究ではSPECTのこれらの問題に対して深層学習を用いることで大幅な画質の改善を図る。深層学習は近年、急速に発展を遂げた研究分野であり、SPECT画像に対しても大幅な画質改善効果が期待でき革新的な核医学診断が実現すると考えられる。
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研究実績の概要 |
今年度はマルチピンホールコリメータ(ピンホール数:11)を想定した静止型データ収集を可能とするSPECTシステムを対象にして、その空間分解能および量子雑音の影響を低減する画像再構成法を研究した。具体的には従来型のデコンボリューション技術を基礎とするアプローチと深層学習を利用したアプローチの比較研究を行った。前者のデコンボリューション技術では、シフトバリアントな影響を考慮したそれぞれのピンホール位置での点広がり関数を用いて、リチャードソン・ルーシーアルゴリズムによって最尤推定を行う形でボケを削減した投影データを求めた。後者の深層学習を用いた方法では、ネットワークへの入力はモンテカルロ計算で得られたボケのある投影データとし、ボケのない無限小ピンホールの理想投影データを教師データとして学習させた。利用した深層学習のアーキテクチャはU-netおよびU-net++である。学習に用いるデータを作成するため、公開されている磁気共鳴イメージングのT2強調画像を用いて、脳の白質や灰白質部分を抽出した。このようなファントムを8個作成して本研究に利用した。さらにこれらのファントムを3次元的に回転させ学習に用いるファントムとし、これらに対しモンテカルロ計算でピンホール投影データを計算した。そして計864個の投影データのうち756個を訓練データ、108個をテストデータとしてネットワークの学習と評価を行った。結果として従来法との比較では、深層学習を用いた手法は計算量が減る点と画質が相対的に優れるという利点が明らかになったが、学習パターン数をさらに増加させることで、さらなる画質の改善が期待できるため、今後ファントム数を増やして画質改善を図っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画調書作成時に予定した初年度の内容をほぼ研究できているため。
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今後の研究の推進方策 |
深層学習では多くのデータが必要となるが、公開されているデータベース等では必要となるデータがほとんど入手できないので、モンテカルロシミュレーションなどによって多くのデータを作成する必要がある。このためデータ作成の観点に関しても積極的に進める予定である。
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