研究課題/領域番号 |
22K12895
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90140:医療技術評価学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
須永 登美子 昭和大学, 薬学部, 准教授 (20718530)
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研究分担者 |
中村 彰子 昭和大学, 薬学部, 助教 (00768153)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 薬物相互作用 / 有害事象自発報告データベース |
研究開始時の研究の概要 |
米国におけるビッグデータを用いた薬物相互作用(DDI)の研究は、有害事象自発報告データベース(DB)によってデータマイニングを行い、次のステップとしてレセプトDBを用いた研究へ展開する。有害事象の前向き研究は倫理的側面から困難であるため、DBを用いたDDI研究は医療者にとって有益な情報となる。本研究は、日米のDBを用いて有害事象報告数を不均衡分析にて検討を行うことで、DDI研究へ展開することを目的に行う。本研究によって構築されるDDIの情報は医療者にとって有益で、その結果を日米比較へ応用可能であれば人種差や適応の違いによるシグナル検出に寄与することが期待できるため、発展性のある研究と考える。
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研究実績の概要 |
2022年度(4年計画の1年目)は、有害事象自発報告データベースであるJAEDR(Japanese Adverse Drug Events Report System)とFAERS(FDA adverse event reporting system)を用いてDOACs(Direct Oral Anticoagulants)と抗てんかん薬の薬物相互作用の可能性が考えられる有害事象報告を抽出し、データセットを行ったが、解析まで実施することはできなかった。しかし、FAERSを用いて免疫抑制剤タクロリムスとアジスロマイシンによる薬物相互作用(血中濃度上昇、急性腎障害)についての研究を実施した。その成果は、第32回日本医療薬学会年会でポスター発表した。 2023年度(4年計画の2年目)は、FAERSとJADERを用いてDOACsと抗てんかん薬の薬物相互作用の可能性が考えられる血栓塞栓症の副作用報告を抽出し、不均衡分析を行い日米比較も合わせて実施した。その成果は、日本薬学会144年会でポスター発表し、論文投稿中である。また、循環器疾患診療実態調査(JROAD)-DPCを用いて、心不全患者の母集団から担癌患者を抽出し、抗がん薬の種類と臨床転帰について検討した。成果は、論文投稿中であり、本年度ポスター発表を予定している。 2024年度(4年計画の3年目)は、DPCデータベースを用いてDOACsと抗てんかん薬による薬物相互作用のデータセットアップおよび解析を進めている。また、薬物相互作用に関連する潜在的に不適切な処方に関して、心不全患者を対象にJROAD-DPCを用いて実態を把握し、焦点をあてる医薬品の薬物相互作用の選別に活用する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
FAERSとJADERを用いてDOACsと抗てんかん薬のデータセットアップが終了し、血栓塞栓症報告数に対して不均衡分析を行った。日米比較についての結果については、日本薬学会第144年会でポスター発表し、現在雑誌に投稿中である。また、レセプトデータを用いたDOACsと抗てんかん薬併用による薬物相互作用の検討は、DPCデータを用いて検討する方針が定まったため、令和6年度中にデータセットアップおよび分析を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
DPCデータを用いたDOACsと抗てんかん薬による薬物相互作用のデータセットアップおよび分析に速やかに着手する。また、薬物相互作用に関連する潜在的に不適切な処方薬に関して、心不全患者を対象にJROAD-DPCデータを用いて実態の把握の調査を行い、焦点をあてる医薬品の薬物相互作用の参考にする。
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