研究課題/領域番号 |
22K12925
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
沓澤 智子 東海大学, スポーツ医科学研究所, 特任教授 (10183310)
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研究分担者 |
秋月 有紀 富山大学, 学術研究部教育学系, 教授 (00378928)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 皮膚色 / 分光測色計 / 明度 / ヘモグロビン / 健常人 / 血圧 / COPD / 高血圧 |
研究開始時の研究の概要 |
顔色や皮膚色は患者の体内環境の変化を反映していると考えられるが、色の観察はその微妙な変化に気づける能力や観察した色を他者へ伝える表現力が必要で、観察者の経験や感性が大きく影響をするため、現状では客観性を欠いた観察項目といえる。色の数値表現方法の一つに国際照明委員会CIEが提案したXYZ表色系があり、分光測色計で容易に皮膚色の明度や色味を測定することができる。本研究では、この手法を用いて皮膚色を数値化し、健常人、慢性心肺疾患患者の血圧、ヘモグロビン濃度、酸素飽和度との関係を検討する。
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研究実績の概要 |
2023年11月末から2024年3月まで、健診センターおよび総合内科外来で、皮膚色の測定を施行し、健診受診者100名、外来患者(高血圧)25名の測定を終了した。2022年度測定分と合わせて、213名の健診受診者の皮膚色を測定し、腎機能障害が認められた2名と2年連続で測定した3名の2回目を除外し、計208名(男性89名、女性119名)の解析を行った。皮膚色は、L*(明度)、a*(赤み)、b*(黄み)で示した。 男性と女性では、女性の方がL*が高く(白っぽい)、a*が低(赤みが少ない)く、b*が低かった(黄みが少ない)。部位では、男女とも、前額の方が前腕内側よりL*が低く(黒っぽい)、a*が高かった(赤みが強い)が、b*には差がなかった。男女間の差、額と前額の差は、日焼けが影響していると考えられた。 研究参加者の年齢層を60歳未満、60代、70歳以上に分けて、年齢と皮膚色の関連を検討した。前額は男女とも年齢層による影響は認められなかった。前腕内側は、女性で70歳以上と60歳未満で差を認めた(70歳以上の方がL*が低く、a*が高かった)。メラニンが少ない皮膚では、加齢の影響が表れたと考えられる 皮膚色に関連する因子としては、ヘモグロビン値が男性の前額L*, a*、女性の前額L*, a*、 右腕L*、左腕L*, a*と相関を認めた。ビリルビン値は男性の前額b*、女性の前額・両側前腕内側と関連を認めた。平均血圧とは関連が認められなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2024年3月までで、予定していた人数の測色を完了した。データ解析は、健常人213名分が終了している。
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今後の研究の推進方策 |
患者群のデータの解析をすすめる。 学会(国内・国外)で、健常人の解析結果を発表していく。
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