研究課題/領域番号 |
22K12926
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 京都光華女子大学 |
研究代表者 |
海野 多栄子 京都光華女子大学, 健康科学部, 講師 (60712099)
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研究分担者 |
浅野 美礼 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (00273417)
岡山 久代 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90335050)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ウェアラブルデバイス / 心拍変動 / 母親 / 産後 / ストレス反応 |
研究開始時の研究の概要 |
産後は抑うつや不安などのストレス反応が高まりやすく、それが持続することで産後うつ病を起こす可能性がある。子育ての課題とそれに伴う苦痛は当然のことだと考えられており、診断が遅れて重症化することが問題視されている。 現在、我々は光学式センサーで得られる心拍変動の研究に取り組んでおり、これらは瞬時に対象を把握することができたり、育児をしている生活の中でストレス反応を評価できると予測する。これが明らかになれば、看護職が女性の産後うつ病の発症を未然に防ぐことができ、女性自身のセルフケア促進にもつながると考える。
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研究実績の概要 |
産後は抑うつや不安などのストレス反応が高まりやすく、それが持続することで産後うつ病などの精神疾患を起こす可能性がある。抑うつ症状は認識しづらく診断が遅れて重症化することが問題視されている。そのためうつ病になる前のストレス反応を、助産師を含めた看護職が簡便に確認できるような方法が必要である。 本研究の目的は、産後2~3か月の女性を対象にストレス反応および産後うつ病の可能性を評価できる自記式質問紙を活用し、短期的心拍変動および長期的心拍変動との関連性を明らかにしていくことである。 本研究は、協力が得られた産科施設とリクルート支援企業において、研究協力者募集のチラシの配布もしくは掲載を依頼した。所属する大学のホームページも利用して研究協力者を募集した。本研究は対象者のご自宅に出向いての調査であり、近畿圏内で実施した。 新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、対象者のご自宅への訪問時間は30分程度とした。調査項目において、質問紙は育児ストレッサー、ストレス対処力、ストレス反応 、抑うつ症状の尺度を用いた。ご自宅に出向いて行う客観的評価は、短期的心拍変動測定だけでなく長期的心拍変動測定(ウェアラブルデバイス)で得られるステップ数や睡眠時間も確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画では2023年後半期にデータ収集終了の予定であったが、2023年6月に終了した。 本研究は新型コロナウィルス感染症の影響や自宅に出向いての調査であったため、対象者が集まりにくいことが予測された。しかし、調査協力施設を多く確保したことで、結果的に順調に進展した。2023年3月には、産後女性における精神的症状と心拍変動との関連性を明らかにした文献レビューをテーマに学会発表を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、調査により得られたデータの学会発表、論文投稿を予定している。日本女性を対象に質問紙調査で評価したメタアナリシスでは、産後3か月以降も1割の女性に産後うつ病の可能性があると報告されている(Tokumitsu et al., 2020)。本研究は横断研究であるため、今後は縦断的調査を行い、産後の経過をふまえた女性の状態、およびストレス反応との因果関係を明らかにしていく予定である。さらに、データから得られた情報をもとに乳児を育てる女性への支援方法を検討していく予定である。
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