• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

自動車用前照灯の照射特性が及ぼす視野障害者への影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K12928
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分90150:医療福祉工学関連
研究機関第一工科大学

研究代表者

仮屋 孝二  第一工科大学, 工学部, 教授 (10523863)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワード自動車用前照灯 / 照射特性 / LED式 / ハイビーム / ロービーム / 照射光度 / エルボー点 / 視野障害者 / 有効視野 / 配光特性
研究開始時の研究の概要

本研究は、視野障害者の運転時における有効視野と車両の照射特性との関連性を明らかにし、高齢者や視野障害者の交通事故削減と交通バリアフリーの実現を目的とする。
近年、高齢者の交通事故が社会問題となってきており、視野障害者と交通事故の関連性などの研究が進められている。夜間運転時における照射特性の役割は大きく、特に視野の限定される視野狭窄患者にとっては交通事故発生の要因になり得るものである。
本研究では、多種多様な車両の照射特性を調査・分析し、前照灯の照射方向と照射光度を自在に設定可能なドライビングシミュレータを開発し、視野障害者に及ぼす照射特性の影響を定量的に評価して交通事故の削減に役立てる。

研究実績の概要

自動車用前照灯の検査基準をもとに、多種多様なヘッドランプのハイビームとロービームの相関関係や照射特性を調査分析した。研究結果より、検査基準に適合するハイビーム照射特性に対し、ロービームに切替えた場合の照射特性は検査基準を十分に満足するものではないことが確認できた。
前照灯の光源は従来のハロゲンランプからHIDやLEDが採用され始めており、光源の違いによるハイビームとロービームの相関関係や照射特性について調査分析を行った。研究結果より、光源の違いにより照射特性は異なっており、さらにヘッドライトユニットにも影響されることが分かった。よって、例えばハロゲンランプをバルブ型LEDに交換した場合はその都度、照射特性の確認が必要であり、さらに照射光度の上昇は保証できないことが確認できた。
次に、照射時間に対する照射特性の影響について様々な実験及び分析を行った。連続照射における光度は、LED式の場合は、40分後には2~3割低下した。ハロゲン式の場合は60分後に約1割の低下であり、連続照射におけるLEDの光度変化はハロゲンランプより大きい。さらに、連続照射での光源温度の影響については、温度の上昇値はバルブ型LED式よりハロゲンランプの方が大きく、バルブ型LEDはハロゲンランプより光度と光源温度の関係性が強いと考えられた。
以上の研究内容を、リハビリテーション工学協会と日本機械学会の各学会にて計3件の研究発表を行った。
また、令和4年度末に導入した新型前照灯試験機の特性や操作方法の検討を十分に行った。導入した試験機は、LED・HID・プロジェクタ・ハロゲンの各種ランプに対応した画像処理方式の前照灯試験機であり、実験の効率や得られたデータ精度の向上に大きく役立った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和4年度末に導入した新型前照灯試験機の特性や操作方法の検討を十分に行った。導入した試験機は、LED・HID・プロジェクタ・ハロゲンの各種ランプに対応した画像処理方式の前照灯試験機であり、実験の効率や得られたデータ精度の向上に大きく役立ったため。

今後の研究の推進方策

令和6年度の計画は、LED式前照灯が測定可能な新型前照灯試験機を活用し、LED式前照灯を中心に照射特性を分析する。分析データを基に道路運送車両法の検査基準との適合性や視認性評価を行う。特に、エルボー点と最高光度点との関係性を明らかにする。さらに、ハイビームとロービームの詳細な配光特性を解析し、自動車の定期的な点検(例えば、継続検査)時において最適な照射特性を実現できる調整方法等を検討する。
また、様々なヘッドランプの照射特性を基に、視野障害者の運転時における有効視野と車両の照射特性との関係性について検討する。そのために、夜間の運転状況を想定した実証実験を行い、運転状況における前照灯の照射方向及び光度の影響を調査検討する。
令和6年度は最終年度となるため本研究で得られた結果をまとめ、学術研究会や学術論文等で成果を発表する。すでに、日本機械学会(2024年度日本機械学会年次大会)とリハビリテーション工学協会(第38回リハ工学カンファレンスin東海)での学会発表は登録済みである。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 学会発表 (8件)

  • [学会発表] LED式前照灯の照射特性に関する評価2024

    • 著者名/発表者名
      仮屋孝二、大惠克俊
    • 学会等名
      日本機械学会 九州支部第77期講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 道路運送車両法の検査基準に基づくLED式前照灯の照射特性2024

    • 著者名/発表者名
      仮屋孝二
    • 学会等名
      日本機械学会 2024年度年次大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 自動車用ヘッドランプが及ぼす視野情報への影響2023

    • 著者名/発表者名
      仮屋孝二
    • 学会等名
      第37回リハ工学カンファレンスin東京
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 自動車用前照灯の検査基準に対するLED照射特性2023

    • 著者名/発表者名
      仮屋孝二
    • 学会等名
      日本機械学会 2023年度年次大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 自動車用ヘッドランプが及ぼす視野情報への影響2023

    • 著者名/発表者名
      仮屋孝二
    • 学会等名
      第37回リハ工学カンファレンス in 東京
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 自動車用前照灯の検査基準に対する照射特性の影響2023

    • 著者名/発表者名
      仮屋孝二
    • 学会等名
      2023年度機械学会年次大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 自動車用前照灯の照射特性が及ぼす視野障害への影響2022

    • 著者名/発表者名
      仮屋孝二
    • 学会等名
      第36回 リハ工学カンファレンス from 中国・四国支部
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 自動車用前照灯の照射特性が及ぼすヘッドランプの影響2022

    • 著者名/発表者名
      仮屋孝二
    • 学会等名
      2022年度日本機械学会年次大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi