研究課題/領域番号 |
22K12930
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
小林 吉之 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究チーム長 (00409682)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 歩行 / 高齢者 / 転倒 / スマートフォン / カメラ |
研究開始時の研究の概要 |
近年,画像から人物の2次元姿勢を推定し,歩行特徴評価に応用する技術が報告されている.しかしこの技術は2次元姿勢の評価のため,被写体を撮影するカメラの位置と姿勢を固定する必要がある.より手軽に,どのアングルからの撮影でも歩行特徴評価が実現できないか?本研究は,ライブラリを参照することで画像から人物の3次元姿勢を推定する技術に,申請者らが開発した産総研歩行データベースと相同モデルによる歩行姿勢シミュレーション技術を掛け合わせ,『スマートフォンで歩行動作を撮影するだけで,3次元の歩行特徴評価を可能にする基盤技術を開発すること』を目的とする.
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研究実績の概要 |
国民の健康維持・増進は,超高齢社会を迎えた我が国にとって特に重要なテーマである.近年,画像から人物の2次元姿勢を推定し,歩行特徴評価に応用する技術が報告されている.しかしこの技術は2次元姿勢の評価のため,被写体を撮影するカメラの位置と姿勢を固定する必要がある.より手軽に,どのアングルからの撮影でも歩行特徴評価が実現できないか?本研究は,ライブラリを参照することで画像から人物の3次元姿勢を推定する技術に,申請者らが開発した産総研歩行データベースと相同モデルによる歩行姿勢シミュレーション技術を掛け合わせ,『スマートフォンで歩行動作を撮影するだけで,3次元の歩行特徴評価を可能にする基盤技術を開発すること』を目的とする.具体的には次の2つの課題に取り組む. 課題1:産総研歩行データベースと相同モデルによる歩行姿勢シミュレーション技術による, 大規模な3次元歩行姿勢ライブラリの構築 課題2:開発した3次元姿勢ライブラリの活用による,位置と姿勢が未知な単眼カメラから被写体の3次元姿勢情報を高い精度で推定する技術の開発と,スマートフォンへの実装 2022年度は,①3次元の姿勢ライブラリを用いた,スマートフォンによる3次元姿勢推定システムの基礎部分の開発,②実験室実験により,このようなシステムで計測できる身体運動の特徴から転倒リスクを高い精度で判別できる身体特徴の抽出,③開発したアルゴリズムのテストシステムへの実装を行った.これらの成果の一部は,国際誌への採択などの成果につながった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究の採択後,新たに連携した研究協力者により,当初の予定よりもはやくスマートフォンによる3次元姿勢推定ができるようになった.この背景に,単眼カメラによる姿勢推定技術の普及が進んできたことが挙げられる.Apple社やGoogle社なども参入してきたため,使用できるライブラリが充実したことが要因として挙げられる.また,申請者がこのようなシステムの特性を再検討したことで,当初の目標であった「どのアングルからの撮影でも歩行能力(転倒リスク)を評価できるアルゴリズム」を開発したことも計画が早まった要因として挙げられる.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,2022年度に実験室で得られた知見を基に,高齢者施設などでのテストを行い,①どのような対象に使用できるのか,および②対象を拡大するためのアルゴリズムのブラッシュアップを行っていく.
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