研究課題/領域番号 |
22K12936
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
亀田 剛 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 講師 (30277610)
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研究分担者 |
坂本 信 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80215657)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | オーラルフレイル / 支援機器 / 予防 / 上肢障害 / ICT機器操作 / 健康寿命 / ウェアラブルデバイス / オーラルフレイルの予防 / 健康寿命の延伸 / 口腔トレーニング |
研究開始時の研究の概要 |
オーラルフレイルの予防には日常の訓練が重要であり、それには舌の運動が深く関係する。ALSや脊髄損傷などの多くの上肢障害者はコミュニケーション手段としてコンピュータなどのICT機器を使用し、下唇や棒などを口に咥えて入力操作を行っている。そこで、本研究ではICT機器を介したコミュニケーション支援と健康寿命の延伸に重要な「オーラルフレイル」対策を兼ねた口腔内ICT機器操作装置を開発し動作解析する。口腔内に本装置を装着することにより舌を動かしICT機器を操作する過程が口腔トレーニングとなり、自然に口腔機能や口腔衛生状態を良好に保ち、全身フレイルへの移行を阻止できる。
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研究実績の概要 |
本研究で開発する口腔内ICT機器操作装置は、舌操作部,口腔内支持部,電子回路部から構成される。昨年度、その電子回路部分の作製と動作確認は完了した。そこで、令和5年度は、その電子回路部分を組み込む外骨格について製作を行った。まずは、歯科用シリコン印象材と即時重合レジンを用いて大まかな外骨格を決定し、2次元の展開図を作成した。その後に、その外形を3Dスキャナーにてスキャンニングし、その3次元データと2次元展開図から、コンピュータ上でCADソフトにて3次元の設計図を作成した。作製した3Dデータは、3Dプリンタにて出力し、その使い勝手を吟味し、改善していった。この作業を4回繰り返し、外骨格を完成させた。完成した外骨格に、電子回路部分であるジョイスティック部分とプログラムをインストールしたUSBモジュール部分を接続し、さらに、防水のためのパッキングやシーリングを行った。完成した試作デバイスをコンピュータに接続し、問題なく動作することが確認された。また、装着者の活動を制限しないために、移動への対応も考慮して、ウェアラブルPC、ミニPC+モバイルバッテリー、タブレットを用意し、さらに、ディスプレイとしてARグラスを用意して、それらでの本試作デバイスの動作確認を行い、問題なく動作することが確認された。また、予備実験として、ウェアラブルPC+ARグラスでの動作させたときの装着者の唾液分泌量、頬部および顎下部での筋電位を測定した。その結果、使用によるそれらの増加が認められた。本結果は、令和5年11月の第82回日本矯正歯科学会学術大会(2023年11月1~3日、新潟)で発表した。令和6年度には、支援機器実証試験第1相に準じて、さらなる解析を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度内に口腔内ICT機器操作装置の試作が完了した。さらに、各種コンピュータやディスプレイなどの組み合わせにおいても、使用時の動作確認を行い、問題なく動作することが確認された。また、予備実験として、本デバイス使用時の装着者の唾液分泌量、頬部および顎下部での筋電位の増加が認められた。令和6年度には、支援機器実証試験第1相に準じて、さらなる解析を行う予定である。必要な機器や機材などはすでに調達しており、必要な環境整備もすでに完了している。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度に口腔内ICT機器操作装置の試作および動作確認は完了し、装着者の唾液分泌量、頬部および顎下部での筋電位の増加を予備実験で確認した。令和6年度には、支援機器実証試験第1相に準じて、さらなる解析を行う予定である。必要な機器や機材などはすでに調達しており、必要な環境整備もすでに完了している。さらに、データを蓄積し、学会発表、論文発表を行う予定である。
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