研究課題/領域番号 |
22K12952
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 京都先端科学大学 |
研究代表者 |
吉村 貴子 京都先端科学大学, 健康医療学部, 教授 (40454673)
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研究分担者 |
大沢 愛子 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 医長 (10388944)
久 育男 京都先端科学大学, 健康医療学部, 教授 (50181087)
武井 麻喜 大阪河崎リハビリテーション大学, リハビリテーション学部, 准教授 (30517016)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 認知症高齢者 / 意思疎通 / 視線行動 / 認知神経心理学 / コミュニケーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、認知症の人の視線行動に現れた意思を周囲の人が読み解くコミュニケーション法を確立する。 これにより、低下した言語機能を意思確認の中心にした従来のコミュニケーション法から脱却し、視線を代替手段とし本人の意思を中心としたコミュニケーション法へと、認知症ケアにおけるコミュニケーションの抜本的改革を図り,家族介護者の心理負担を緩和する。
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研究実績の概要 |
認知症の人の視線行動に現れた意思を周囲の人が読み解くコミュニケーション法を確立するために、認知症高齢者に1)課題遂行時の視線行動をアイトラッキングを用いて計測し、2)ワーキングメモリ容量の測定を継続した。さらに比較対照のために同様の調査を非認知症高齢者に対しても行なった。 調査の具体的内容について、1)では視覚でとらえた外界の情報をどのように談話レベルで表出するのかを調査するために、情景画を見ながら談話レベルで叙述する課題での視線行動をアイトラッキング装置で記録した。2)では視線行動と言語処理という並列的処理にワーキングメモリ容量が関わるかを検証するために、高齢者版リーディングスパンテストを用いて、ワーキングメモリ容量の測定を行なった。 視線行動の開始時間、持続時間、最初に視知覚した事物などの視線行動や、談話叙述の特性を分析した結果、認知症高齢者と非認知症高齢者の視線行動や談話叙述、ならびにそれらの関係が異なることが明らかになった。 これらの結果より、視線で入力した外界からの情報をことばとして適切に表出しているか、入力された情報が脳内で処理され出力されるまでの流れを適切につなぎ合わせることにワーキングメモリが関わるか等を分析して、見た情報を保持しながら言語処理するという並列的処理におけるワーキングメモリ容量の関与を検証することで、認知症の人に起こるコミュニケーション困難が、ワーキングメモリ容量低下に起因する視線行動と語彙処理の連携の不安定さに因るのかについて解明することができる。 そのため、本結果は視線行動を用いた日常での意思疎通の円滑化に向けた具体策や、家族介護者に対する系統的なコミュニケーション指導法など具体的な提言につなげることができるものであると考えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は当初予定どおり認知症高齢者に対する課題遂行時の視線計測(アイトラッキング)と認知機能に関わる調査を継続した。比較対照として非認知症高齢者に対する調査もほぼ予定どおり実施できた。 分析の結果、若干の追加調査が必要になる見込みであるが、年次計画としては概ね順調に進展していると考えた。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究計画として、データ解析ならびに視線行動を用いたコミュニケーション支援の実証実験のための準備を加速するため、研究分担者や研究協力者との連携より一層密にして、計画どおりに遂行することを目指す。
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