研究課題/領域番号 |
22K13043
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
小谷 瑛輔 明治大学, 国際日本学部, 専任准教授 (10753618)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2026年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 将棋 / 文学 / 小説 / データベース / 芥川龍之介 / 新思潮 / 将棋雑誌 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「将棋」と「文学」という2つの異なる文化領域がどのように交渉し、影響を与え合ってきたかということを文献資料に基づいて俯瞰できるようにするための「将棋と文学総合データベース」を作成し、公開するものである。 申請者が5年前に本格的に活動を始めた「将棋と文学研究会」の成果をもとに網羅的に情報を集積し、データベースとして使いやすくし、将棋と文学の文化的ネットワークを視覚的、直感的に把握できるようにすることを目指す。
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研究実績の概要 |
1年目は、主に次の4点に関して研究を進めた。①これまでに刊行されてきた将棋雑誌の全貌の把握、②二次文献に基づく将棋と文学関連項目の将棋と文学研究データベースへの入力、③将棋と文学研究会を中心としてこれまで研究が進められてきたがいまだ活字化されてこなかった知見の活字化を促す。④関連資料のスキャニング、OCR処理による将棋と文学関連事項の抽出に基づく分析の試行。それによる成果の論文化。 ①に関しては、これまでに刊行されてきた数多くの将棋雑誌について全体像を把握することができ、今後の総目次作成の見通しを立てることができた。 ②に関しては、データベースの完成はまだ遠いものの、入力したデータの量の上で進捗があった。 ③に関しては、研究会参加者と協力して『将棋と文学スタディーズ2』を刊行し、明治大学学術成果リポジトリに公開した。 ④に関しては、研究手法の試行に基づいて得られた成果を、上記『将棋と文学スタディーズ2』に「文学は遊戯か――芥川龍之介と『新思潮』派の同人たち」として掲載した。これは、芥川龍之介や彼とともに活動した第三次『新思潮』同人たちの間で「将棋」や「遊戯」、またそれに関連するキーワードがどのように用いられているのかについて、データベース構築の過程で得られた情報や、資料のスキャニング・OCRによる大規模なデータ処理の手法を利用することによって、明らかにしたものである。本論文の完成によって、本研究計画の手法が有効であるとの見通しを改めて確かなものとすることができた。 また、同様の手法で行った研究の成果を論文としてまとめ、『国語と国文学』に投稿した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「研究実績の概要」に記載した通り、多くの面で進捗があり、また成果を発表することができている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、次の方策で研究を進めていく。①将棋雑誌について、総目次がこれまで作成されていないものについて総目次の作成を試みる。②データベースへのデータ入力は引き続き進めていく。③将棋と文学研究会での文献の発掘や知見の共有は引き続き行っていく。また、書籍の刊行など、研究成果をデータとしても扱うことが容易な活字や文章の形でまとめる方法を探っていく。④1年目に行った論文化と同様に、大規模なデータ処理の手法を活用した研究によって個別事例に即して成果が出せることを示すよう引き続き努めていく。
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