研究課題
若手研究
九州地方における座頭の歴史や演目を知る上では、木村理郎や兵藤裕己等による調査報告書や研究論文が貴重な資料となっている。だが、従来の研究においては、座頭による口頭伝承の生成・変容の仕組み、座頭による語り物とその他の語り物ジャンルとの関係の検討は十分ではなく、実態は解明されていなかった。本研究の目的は、第一に、座頭の語り物文芸に関する情報を補足すること、第二に、語り物の生成・変容の仕組み、第三に、オーラルな語り物と文字テクストとの関係、第四に、座頭による語り物文芸の特徴とその他の語り物ジャンルとの関係を解明すること、第五に、座頭による語り物文芸の日本芸能史における位置付けを明確にすることである。