研究課題/領域番号 |
22K13050
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
JIN CHUNYU 立命館大学, 立命館アジア・日本研究機構, 研究員 (60865228)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 日本漢文学 / 中国文学 / 和刻本漢籍 / 近藤元粋 / 日中文化交流 |
研究開始時の研究の概要 |
東アジアには、日本・中国さらに韓国を含めた漢字文化圏の長い歴史があるが、明治以降は西洋との交流の蔭に隠れて、その実態と意義が看過されてきた。 本研究では、明治期に大きな貢献をなした近藤元粋(1850‐1922)を取り上げ、彼の漢籍編著書と和刻本漢籍の校訂に焦点を当てて、漢籍の受容様相と漢籍を通じた文化交流の位置付けを明らかにするものである。具体的には近藤元粋が注や評語を附した漢籍を分析し彼の業績の日中文化交流史的な意義を解明する。これを通じて、東アジアにおける漢籍を通じた文化交流の今日的な意義を再考し、日本漢文学研究の展望を切り拓くことをもめざす。
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研究実績の概要 |
本研究では、明治期に傑出した大阪の漢学者近藤元粋を取り上げ、彼の漢籍編著書と和刻本漢籍の校訂に焦点を当てて、漢籍の受容様相と漢籍を通じた文化交流の位置付けを明らかにするものである。当研究の初年度においては、先行研究に基づき、各種データベースや各所蔵機関の藏書目録を利用して近藤元粋と関連する漢籍資料を収集・整理した。 その結果近藤元粋が注や評語を附した漢籍を確認できた。また近藤元粋が自著『南州先生詩文鈔』『蛍雪存稿』等に引用した漢籍と彼が評語を附した漢籍を分析することによって、元粋が、中国から渡来した漢籍をいかに吟味・理解したか分析した。 2022年12月に開催された国際研究会で、“The Circulation of ‘Chinese Character Books’and the Development of Cultural Exchanges between Japan and China during the Meiji-Taisho Period: The Case of the Books Compiled by Gensui Kondo”の研究発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各種データベースや各所蔵機関の藏書目録を利用して近藤元粋と関連する漢籍資料を収集したが、一部の情報には遺漏がある。国書データベースに近藤元粋の旧蔵本と示しているが、詳細の書誌情報が不明であるため、実際に閲覧調査する必要がある。また、大阪天満宮御文庫には近藤元粋の稿本類も存在しているため、現地調査が不可欠である。
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今後の研究の推進方策 |
①各所蔵機関の蔵書及びインターネット上に公開されている漢籍を検索して、近藤元粋が関与した漢籍の情報を収集する。 ②現地調査を通して、調査収集したデータを増補修正する。 ③国際ワークショップを開催して、調査の成果を発表し、得られた知見を体系化する。
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