研究課題/領域番号 |
22K13062
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02020:中国文学関連
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研究機関 | 獨協大学 |
研究代表者 |
明田川 聡士 獨協大学, 国際教養学部, 准教授 (30844203)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 中国文学 / 台湾文学 / 中国語圏文学 / 華語語系文学 / 歴史 / 戦争 / 集団的記憶 / マレーシア華文文学 / 中国現代文学 / 現代中国語圏の文学と映画 / 戦争記憶 / 東アジア / アジア・太平洋戦争 / 抗日戦争 / 太平洋戦争 / 国共内戦 |
研究開始時の研究の概要 |
東アジアで戦争の記憶は今でも残る。しかし記憶の内容や程度は、現在と過去ではあきらかに違いが見られるはずだ。 本研究では、①日中戦争、②アジア・太平洋戦争、③国共内戦、④朝鮮戦争、⑤ベトナム戦争などを題材にした21世紀台湾文学を代表する台湾人作家による文芸作品を読み解いていく。前世紀に「中国語圏の人々」が直接的あるいは間接的に経験してきた戦争の歴史が、今なぜ台湾文学の中で戦争の記憶として物語化されていくのか。そして政治的・歴史的立場の異なる人々の間での「和解」を強く濃く描き出す物語は、なぜ中国語圏の読者に支持されるのかを問い、その意味合いを考察していく。
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研究実績の概要 |
(1)研究成果の公表:学術論文5編、共著・分担執筆3冊、学会発表7回、解説1編、書評1編、翻訳1冊。そのうち代表的な業績は下記のとおり。①論文「「文學」與「歴史」的對話之旅:重讀李喬《結義西來庵》」『臺灣文學研究集刊』(國立臺灣大學、pp.63-90、2023/8)、②共著「存在主義風潮下的主體追尋:論李喬〈小説〉與其安部公房閲讀史」、陳惠齡編『千面李喬:2022李喬文學、文化與族群論述國際學術研討會論文集』(臺北市・萬卷樓圖書、pp.155-181、2023/12)、③共著「戰後臺日雙方的少年工意象比較」、林佳儀編『新竹在地文化與跨域流轉:第五屆竹塹學國際學術研討會論文集』(臺北市・萬卷樓圖書、pp.195-228、2023/11)、④口頭発表「日本與臺灣文學的“戰爭”想像」(文化記憶與歴史想像:華文文學國際學術研討會、國立臺北大學ほか、2024/1)、⑤口頭発表「21世紀台湾文学が描く戦争の歴史と記憶:呉明益小説を中心に」(東方学会2023年度秋季学術大会、東方学会、2023/11)、⑥口頭発表「中国語圏文学の輪郭:台湾馬華文学における歴史と政治」(中大人文科学研究所定例研究会、中央大学、2023/7)ほか。 (2)国際交流:2023/11には自身の科研費研究を主催として、国際ワークショップ「迥徑風景:第四屆戰後亞洲文學與文化傳播國際工作坊2023」を獨協大学にて開催した。日本・中国・韓国・台湾・香港・マレーシア・シンガポール・カナダより18名の研究者を招聘し、議論を交わした。また、これとは別に、日本・アメリカ・台湾などの国際学会やワークショップにも参加し、自身の研究報告を行うなど、海外研究者との学術交流を積極的に進めた。 (3)書籍・資料の購入と分析:現代中国語圏の文学と映画に関連する書籍資料、文献資料、映像資料を購入し、分析を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2023年度は研究2年目にあたり、これまで続けてきた中国語圏文学研究の蓄積のもと、本研究課題は順調に進展している。 当該年度を通して、国際学会・国際ワークショップにて研究報告を5回、国内ワークショップにて研究報告を2回、学術論文を5編、共著・分担執筆の出版物を3冊、翻訳書を1冊、解説1編、書評1編などを発表することができた。2023/11には自身の科研費研究を主催として、国際ワークショップ開催し、日本・中国・韓国・台湾・香港・マレーシア・シンガポール・カナダなどの研究者と議論を交わし、情報交換することができた。これとは別に、日本・アメリカ・台湾などの国際学会やワークショップに参加し自身の研究報告を行ったことで、海外研究者との学術交流を進めることができた。 当初の研究計画に従って、年1回から2回程度の研究発表、1編から2編程度の論文発表を行うことができている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、本研究期間の3年目となるため、継続して資料収集や文献調査を行いながら分析を進め、学会口頭報告や論文発表などにより研究成果を発表していきたい。
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