研究課題/領域番号 |
22K13099
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
|
研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
安達 真弓 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教 (70790335)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | マイノリティ / 祭り / エスニシティ / 空間 / ベトナム語 / 移民コミュニティ / 継承語 / 社会言語学 / 言語景観 / 超多様性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、言語景観に見られる多言語使用を通して、在日ベトナム系移民の形成する「コミュニティ」がどのように定義できるかを明らかにすることである。これまでの在日ベトナム系移民に関する言語学的・社会学的研究において、コミュニティという用語は、集住を基準とする所与の単位として扱われることが多かった。しかしながら、在留人口の増加に伴い、居住地域だけではなく、在日ベトナム人の在留目的や期間、出身地域、言語意識などは多様化している。本研究は神奈川県のベトナム系移民集住地域における超多様性(従来固定的だと考えられていた単位内の細分化や、細分化された要素間の相互作用)に着目しつつ、5年間の事例研究を行う。
|
研究実績の概要 |
2023年度は下記の活動を通して、移民やマイノリティによる多言語使用に関する研究を進めた。 ・現地における言語景観調査:関東近郊のベトナム系移民の居住地を訪れて秋祭りに参加し、ベトナム語が使用される空間や場面について考察した。 ・共同研究への参画:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所研共同利用・共同研究課題「移民の継承語とエスニックアイデンティティに関する社会言語学的研究(jrp000267)」(2021~2023年度)の研究代表者として、5月に研究会を、そして2月に課題の締めくくりとなるシンポジウム「移動・境界・言語」を、社会言語学に関する研究会である「東京移民言語フォーラム」と共催でハイブリッド開催した。これらのイベントの運営に携わる中で、理論的な研究だけでなく応用的な研究に関するトレンドにも触れ、今後調査時に着目すべき点についての着想を得ることができた。なお、後継の課題として「分断・移動の時代の継承語とアイデンティティ(jrp000295)」(2024~2026年度)が採択された。 ・パネル発表への参加:2023年6月に麗澤大学において開催された日本言語政策学会 (JALP) 第25回研究大会「言語政策と空間デザイン」にてパネル「エスニシティに基づいた空間はどのように形成されるのか―日本のベトナム系およびパキスタン系「コミュニティ」の事例より」の一員として、これまでに現地調査で収集したデータを基に成果を報告した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍により中断していた現地調査を2023年度に再開できたことは、大きな前進であった。
|
今後の研究の推進方策 |
2024年度は、「研究実績の概要」欄においても触れた新規共同研究を推進することによって、在日ベトナム系移民を取り巻く社会状況の変化と言語使用の分析方法について示唆を得たい。
|