研究課題/領域番号 |
22K13126
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02070:日本語学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
林 由華 神戸大学, 人文学研究科, 助教 (90744483)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 琉球諸語 / 動詞形態論 / 終止形の形式と機能 / 方言差 |
研究開始時の研究の概要 |
琉球諸語は、奄美大島から与那国島まで広がる琉球弧の島々で話される言語であり、言語の系統・類似性・相互理解性などに基づき、奄美・沖縄・宮古・八重山・与那国の5つに区分される。このうち単独方言からなる与那国語以外は、下位方言を数十ほど持つ、豊かなバリエーションを有した言語群である。本研究では、特に諸方言の動詞形態論について、形式的にも意味的にも変異の幅が大きいことに注目し、各地における実態と歴史的成立を明らかにするための研究を進める。特に終止形(定動詞直説法の機能をもつ形式)の各地における形式的・意味的バリエーションを明らかにし、さらにそれらが歴史的にどのように形成されたのかについて検討する。
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研究実績の概要 |
本年度は、(i)南琉球におけるm語尾終止形とそれと相補的に現れる他の述語形の意味機能と分布 (ii)北琉球におけるri終止形とm終止形の意味機能と分布 (iii)諸方言における連用形終止用法の意味機能と分布 について、与那国島、沖縄本島、徳之島の各地において予備調査を計画していたが、コロナ禍の影響を受け、特に現地調査について制限の強い中での研究実施となった。そのような制限の中でできることとして、主として北琉球の津波方言(沖縄本島)、平田方言(奄美大島)について、通信などを組み合わせた調査を行い、それぞれの方言における文法記述を進めた。津波においては、動詞形態論および各種助詞に関する調査・分析を進め、助詞に関する発表を1件行ったほか、動詞形態論の論文の投稿準備を行っている。平田方言については、方言の概要を正確に把握するための語彙調査、動詞形態論を含む文法調査を進め、報告資料としての投稿を準備中である。また、池間西原方言(宮古島)の情報構造に関わる助詞に関して、学会発表および論文の発表を行った。そのほかの地域では主として先行研究・文献による研究を進め、予備調査票の作成・改善を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査地点としては初年度に少なくとも3地点を目指していたところ、コロナ禍の影響で十分な調査を行うことができず、2地点分に留まっている。本研究では特にm終止形、ri終止形、i終止形の各地の機能と形式の違いを明らかにすることを目標にしているが、m終止形、ri終止形については、平田方言で調査を進めることができたが、連用形終止用法をもつ徳之島での調査ができず、当該形式を考慮した調査票の改善を進めることができていないため、この評価とした。
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今後の研究の推進方策 |
初年度実施予定でできなかった徳之島での調査を夏までに早々に実施し、連用形終止用法を含めた考察ができる体制にしておく。それをもとに、夏以降に、各方言でバージョンアップした調査票による調査を行う。また、調査地点に関して、本年度の文献等による研究を通じて再考の余地があることが分かっているが、今現在も対象とする現象が観察可能かどうかを確認するための予備的調査も来年度中に行う。これらをもって、2年目である来年度中に地点と調査票を十全に整え、計画通り3年目には本調査が進められるようにする。
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