研究課題/領域番号 |
22K13140
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02080:英語学関連
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研究機関 | 大阪大学 (2023) 摂南大学 (2022) |
研究代表者 |
鈴木 大介 大阪大学, 大学院人文学研究科(言語文化学専攻), 講師 (90635393)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 副詞 / 形式と機能 / 文副詞 / コーパス / 文法化 / 類義語 / 語用論 / 英語史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では共時的および通時的な観点から英語の副詞について網羅的な分析を行い、特に形式と機能の対応関係に着目する。その際、コーパスと呼ばれる大規模な言語資料と母語話者への質問紙調査を組み合わせることで、各副詞の用法の分析にとどまらず、徹底した記述に基づく実証的な研究を行う。最終的にはこれらの分析を基に、英語の副詞全般についての新たな見方を示すのが理論的な目的である。この研究は、ある意味雑多なイメージがつきまとう副詞にスポットライトを当て、各副詞の様々な用法を明らかにする語法的研究にとどまらず、それらを集約し理論的に深化させていくことで、言語学における「形式と意味(機能)」の関係の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
英語の副詞の中で代表的な形式とされる「-ly」を有するものと有しないものとの間の相違を分析することで、副詞における形式と機能との対応関係を明らかにするという研究課題に対し、本年度は前年度に引き続き、「-ly」を有しない副詞の機能(およびその発達)に焦点を絞り、実証的な研究を進めた。 具体的には、前年度までの共時的な分析を踏まえ、今年度は現代英語における変化に着目した。1931年、1961年、1991年、2006年における現代英米語コーパスを基にした分析を通して、現代英語における副詞の変化および発達について網羅的な記述を行い、それらに対しての説明を試みた。 特に、worseの文副詞用法を取り上げ、修飾語句、後続表現、挿入句用法といった項目を扱い、現代英語における40年から70年以上にわたる変化について分析を行った。結果として、90年代~2000年代では、文中においてworseが本来の比較級の表現から乖離した形式をとっており、つまり文中で独立して機能する傾向にあることがわかった。特にアメリカ英語における変化(what is/was worse > what’s worse > worse というworseの文副詞用法の発達過程および文法的機能の増加)については所謂、文法化という一般的な言語変化メカニズムの観点から説明が可能である。 以上の記述的な副詞の研究による成果については、国内の学会において研究発表を行った。今後、国際学会での発表を進めると同時に、学術雑誌にも論文の投稿を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前年度に実施していたmaybeとperhapsにおける用法および機能の相違について分析を行う中で、新たな発見があり、追加の資料およびデータ収集が必要になるという経緯があった。そのため、本年度に予定していた研究への着手が大幅に遅れることになった。来年度以降、様々な表現に着目した実証的研究を重ねることで、この遅れを取り戻していきたいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度では、扱った副詞が少数であったため、「-ly」を有しない副詞の特徴を捉えるには限定的であると言わざるをえない状況であった。今後は多様な副詞を扱い、様々なコーパスを用いて記述を行うと同時に、実験的手法など複数の方法論を組み合わせることで実証的な研究を積み重ねていきたい。
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