研究課題/領域番号 |
22K13167
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
小川 睦美 日本大学, 商学部, 准教授 (40733796)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 可算名詞 / 不可算名詞 / 明示的指導 / 認知言語学 / 英語 / 日本人英語学習者 / 可算性 / 英語習得 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、英語の可算名詞と不可算名詞の区別を認知言語学の知見に基づいて指導し、事前・事後・遅延事後テストを行い、その効果を多角的に検証する。可算性の正しい区別をどの程度まで習得できるのか、名詞の種類や話す・聞くなどの使用場面、学習者の習熟度によって学習した知識の使用にどのような違いが出るのか、知識の定着に必要な指導量や期間はどの程度なのかを明らかにすることで、効率的かつ効果的な指導方法を提案することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究は、英語の可算名詞と不可算名詞の区別を認知言語学の知見に基づいて指導し、事前・事後・遅延事後テストを行い、その効果を多角的に検証するものである。可算性の正しい区別をどの程度まで習得できるのか、名詞の種類や話す・聞くなどの使用場面、学習者の習熟度によって学習した知識の使用にどのような違いが出るのか、知識の定着に必要な指導量や期間はどの程度なのかを明らかにすることで、効率的かつ効果的な指導方法を提案することを目的とする。 令和5年度は、日本人英語学習者を対象に認知言語学的アプローチによる指導(CL法)と従来の教授法を比較した実証研究のシステマティックレビューを行い、論文にまとめた。メタ分析には、3,179人の学習者を対象とした40件のサンプル研究から得られた98つの効果サイズが含まれた。結果として、総合的に見るとCL法は中程度の効果サイズで従来法よりも学習利益をもたらすことが明らかになった。また、指導後約2週間はその効果が持続することが大方の研究によって支持されたが、それ以降の長期的効果については明言できない結果であった。指導時間について、ある程度の学習効果を得るには40分以上の指導が有効であるとわかった。指導効果の測定課題についても、産出・理解、統制・自由など課題タイプや、指導及び練習の形式と課題が一致するかによって、測定される効果量が異なることが示唆されたため、その点を考慮し、指導計画の作成を継続している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和5年度後半には指導法実験を開始する予定であったが、システマティックレビューの結果、指導時間や指導及び練習方法、測定課題について再検討すべき項目ができ、その変更作業により、指導実験がまだ開始できていない状況である。
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今後の研究の推進方策 |
今現在、指導及び練習方法、測定課題の検討を行っている。可算性という文法項目自体が難しいこともあるため、定期的に指導を繰り返す方法や、長期的な指導を要する可能性も考慮している。令和6年度前半には指導実験を開始する予定である。指導の長期的効果の検証について、先行文献の中には指導4ヶ月後の効果を測定している研究もあるが、それ以降の効果の持続性について言及している研究はほぼない。そのため、本研究にて4ヶ月以上の長期的効果の測定を検討する場合、本研究課題の延長を申請する可能性も視野に入れている。
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