研究課題/領域番号 |
22K13207
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
谷 徹也 立命館大学, 文学部, 准教授 (10781940)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 日本近世史 / 壬辰戦争 / 文禄・慶長の役 / 壬辰倭乱 / 抗倭援朝 |
研究開始時の研究の概要 |
豊臣秀吉の朝鮮侵略(壬辰戦争)は、東アジアの「近世化」を考える上で重要な問題であることは自明といえるが、意外にも壬辰戦争論から「近世化」論への言及は乏しい。本研究では、これまで議論されてきた人的・物的資源だけでなく、文化・情報という目に見えない因子に注目することで、多様な場面における人々の活動を分析し、壬辰戦争の背景と影響を明らかにする。
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研究実績の概要 |
初年度となる2022年度は、基礎的な史料や文献収集に重点をおいて研究を進めた。東京大学史料編纂所をはじめとする各所への史料調査によって、壬辰・丁酉戦争に関する史料を収集することができた。それと同時並行して、同戦争に関する既往の研究成果を、戦争史・政治史・外交史のみならず、文化史・城郭史・考古学・地理学など様々な分野にわたって集め、その蓄積と到達点について概要を把握した。 上記のように収集した研究や史料に即しながら、壬辰・丁酉戦争のうち、特に①同戦争を遂行していた文禄期における日本国内の政治過程、②朝鮮半島に築かれた倭城の織豊・近世城郭への影響、③同戦争の前後で活動した唐人が日本近世社会にもたらした影響について分析を進めた。 まず、①の問題については、文禄期の大きな政治的画期としては豊臣秀吉が関白職を譲った甥の秀次が切腹した、いわゆる「秀次事件」が挙げられる。当該事件は従来は壬辰戦争の戦況悪化に伴う秀吉・秀次の権力の二重化から説明されてきたが、当初の政権の思惑とは異なる経緯を辿ったことを解明し、文禄期の政治状況に再検討の必要性を確認した。 ②の問題については、倭城における攻防戦の経験や限定的な状況下における築城技術が、近世城郭にも一定程度継承されたことを解明した。 ③の問題については、多くの唐人が中近世移行期の日本に渡来し、情報や技術などにおいて、壬辰・丁酉戦争や日本社会の近世化に対する陽陰の影響を及ぼしたことを解明した。 これらの成果は随時成稿化し、一部を本年度中に公表することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
基礎的な史料集の刊行(北島万次『豊臣秀吉朝鮮侵略関係史料集成』や『豊臣秀吉文書集』)や研究の進展(日本史研究会大会シンポジウム「16~17世紀の日本社会の展開と国際関係」)などもあり、研究は比較的順調に推移している。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、史料や研究の収集と分析を続けるが、その際には日本に留まらず、韓国や中国、欧米などの研究動向も可能な限り視野に入れていきたい。 また、コロナ禍から社会が回復しつつあるため、倭城での現地踏査なども可能であれば行うことで、より具体的な考察につなげていけると考えている。
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