研究課題/領域番号 |
22K13332
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
相川 裕亮 広島大学, 人間社会科学研究科(社), 助教 (30911911)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 福音派 / アメリカ合衆国 / 世俗化論 / 建国の父祖 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、アメリカ合衆国における保守的なプロテスタント、福音派の「世俗化」批判の論理・強調点の変遷を明らかにすることを目指す。福音派はアメリカをキリスト教国だと見なし、国内外の共産主義者や世俗主義者を批判すると同時に伝道に力を入れてきた。先行研究は福音派の歴代指導者たちの思想や行動を分析したが、彼らの「世俗化」論を一括りにし、またその「世俗化」論が彼らのアメリカ政治制度の解釈に基づくことを看過している。本研究は、福音派の「世俗化」批判に理論的な基礎を与えた神学者フランシス・シェーファーを中心に据えつつ、福音派の「世俗化」論とアメリカ政治制度解釈の結びつき方のバリエーションを示すこと目指す。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、アメリカ合衆国における保守的なプロテスタント、福音派の「世俗化」批判の論理・強調点の変遷を明らかにすることにある。福音派はアメリカをキリスト教国と信じ、アメリカの「世俗化」をキリスト教価値の喪失と解した。さらに、「世俗化」の推進者たちがアメリカの政治制度を歪曲しているとも福音派は考えた。 本研究は、福音派の「世俗化」批判に理論的な基礎を与えた神学者フランシス・シェーファーを中心に据えつつ、福音派の「世俗化」論とアメリカ政治制度解釈の結びつき方のバリエーションを示したい。その成果はアメリカ政治史やキリスト教史、宗教社会学に貢献し、現代の福音派と共和党の関係の起源を解明する一助になるだろう。 初年度は、二つの進展があった。 (1)シェーファーの「ヒューマニスト」批判を明らかにした。同時代の「ヒューマニスト」たちがアメリカの世俗化を推し進めているとシェーファーは考えていた。初期の代表作『理性からの逃走』を分析すると、ルネサンスの人文主義者から啓蒙主義者、実存主義者といった「ヒューマニスト」の系譜を描きつつ、その主観主義をシェーファーが批判していることが分かった。 (2)シェーファーが「建国の父祖」と16世紀宗教改革を結びつけて論じていることが分かった。後期の代表作『クリスチャン・マニフェスト』の中で、ジョン・カルヴァンやサミュエル・ラザフォードといった宗教改革期の指導者から、トマス・ジェファソンやジョン・ウィザースプーンといった「建国の父祖」への思想的継承が強調されていた。継承された思想をヒューマニストが歪曲しているというのがシェーファーの問題意識であることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度はおおむね順調に進展している。初期シェーファーの「ヒューマニズム」批判に関する論文を公刊し、彼の「建国の父祖」論に関する学会報告を行ったため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、シェーファーの「建国の父祖」論に関する論文の公刊を目指す。学会報告で得たコメントを活かし、建国の父祖と宗教改革とがシェーファーの思考の中でどのように結びついていたのかを明らかにしたい。
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