研究課題/領域番号 |
22K13349
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小畑 理香 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 招へい研究員 (30850721)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 高等教育 / ヨーロッパ統合 / EU研究 / ボローニャ・プロセス / 高等教育政策 |
研究開始時の研究の概要 |
高等教育分野は、①EUと②EU枠外の政府間枠組みである欧州高等教育圏(EHEA)がヨーロッパ・レベルに共存する政策領域である。本研究は、EUとEHEA双方が関わる中で実現した学生モビリティに関するベンチマークの事例を取り上げ、2008年から2011年に至るその策定過程を一次資料から実証的に考察するものである。それにより、EUとEHEAの協働の実態を明らかにし、EHEAがEU域内外の諸アクターの合意形成の場として機能することで、EUにおける政策協調もまた円滑に進んでいることを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は、EUと欧州高等教育圏(EHEA)双方が関わる中で実現した学生モビリティに関するベンチマークの策定過程を実証的に考察することにより、並存する2つの協力枠組みの関係性を「協働」という概念で捉え直し、それがヨーロッパ・レベルにおける政策協調の進展にもたらすポジティブな働きを明らかにしようとするものである。 今年度は、前年度から引き続き海外での最新の研究動向についてまとめるとともに、前年度末に実施したブリュッセルとパリでの現地調査で得た知見と追加資料を踏まえて、これまでの研究成果を見直し、ブラッシュアップを行った。前年度には、ベンチマーク策定過程の中でも初期の合意形成段階ではEHEAが中心的役割を果たし、その後、技術的議論が中心となり専門知識や統計データを必要とする段階になると主として欧州委員会を中心とするEUの役割が大きくなるという、2つの枠組みの間での役割分担を前提とした協働の実態を明らかにしたが、今年度は特に後者の段階について、欧州委員会が公表する資料を中心により具体的な裏付けを行った。 研究成果については、前年度11月に日本EU学会第43回研究大会で行った口頭発表をもとに「高等教育分野におけるEUと欧州高等教育圏(EHEA)の協働─学生モビリティ促進のためのベンチマークの事例から」 として『日本EU学会年報』第43号に掲載されている。また、本研究は、今年度11月に「高等教育分野におけるEUと欧州高等教育圏(EHEA)の協働に関する研究」として、大阪大学賞若手教員部門を受賞した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度に、新型コロナウイルスの影響で現地調査を夏の予定から年度末に延期した関係で、今年度は前年度の現地調査で得た知見を踏まえ、これまでの文献調査から得られた成果を見直すことに重点を置いた。当初は今年度中に追加の現地調査を行う予定であったが、ある程度これまでの研究成果をまとめた段階で実施する方が有意義と考え、次年度に実施することとした。このように、現地調査の実施時期は当初予定とずれてはいるものの、文献調査と分析は予定通り進行しているため、おおむね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は本研究の最終年度にあたるため、これまでに得られた研究成果の総合が課題となる。これまでの研究から、ベンチマーク策定過程のうち、初期の合意形成段階ではEHEAが中心的役割を果たし、次いで技術的議論が中心となり専門知識や統計データを必要とする段階では主として欧州委員会を中心とするEUの役割が大きくなることを実証的に明らかにした。今後は、このようにEUのみによらず、EUとEU枠外の政府間枠組みの協働にもとづいてヨーロッパ・レベルでの政策協調の進展がもたらされるというあり方について理論的説明に取り組む予定である。 加えて、2024年度秋にはある程度分析を終えた段階で現地調査を実施し、裏付けが不十分と思われる点についての追加の情報収集および研究成果をまとめるにあたって必要な確認を行う予定である。 最終的な研究成果は、2024年度中に口頭発表を行った上で論文の形で公表することを目標とする。
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