研究課題/領域番号 |
22K13366
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岩崎 康平 大阪大学, 社会経済研究所, 講師 (10936876)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 暗号通貨 / バブル / マイニング / 精緻化 / 流動性 |
研究開始時の研究の概要 |
ビットコインに代表される暗号通貨が、それ自体に価値はないのにもかかわらず、正の価値を維持している。この正の価値が今後も持続するのか、というのが本研究の問いである。本研究では、暗号通貨のモデルを、ビットコインの鍵となるマイニングという特徴を既存のモデルに組み込むことによって構築する。そのモデルには複数の均衡が存在するため、暗号通貨の価値の持続可能性について予測するためには、均衡の精緻化が必要となる。本研究では、一つの精緻化の概念を提案し、どのような均衡がその精緻化の基準を満たすかを明らかにすることによって、上記の問いに解答を与えることを目的とする。
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研究実績の概要 |
2023年度においては、これまでに得られた結果がより一般的に成り立つかを検証した。本研究では、暗号通貨バブルが続くのかどうかという問いに答えるため、均衡の精緻化の概念を提案している。その精緻化の概念では、人々がマイニングに投入されたコンピュータの計算量の総量を観察することにより、暗号通貨の価値に関する信念の改訂を行う。マイニングにコンピュータの計算量を投入するということは、それだけ電気代などのコストがかかる。したがって、観察された計算量が大きければ、それだけ人々が暗号通貨の価値が高いと信じていることになる。これまでは、ある特定の信念の改訂の仕方を考えていたが、より一般的な改訂の仕方でも、同様の結果が得られることを示した。
また、これまでの研究では、暗号通貨が支払い手段としか使用される経済をモデル化し、分析を行っていた。しかし実際には、暗号通貨が支払い手段として使用されることは稀である。例えば日本円は、交換の媒体として広く用いられている。財もしくはサービスを購入する際に、私たちは日本円を支払い手段として使用できるという意味で、日本円は直接的な流動性を持つ。このような直接的な流動性を持っていなくても、暗号通貨は直接的な流動性を持つ貨幣と市場で交換されており、この意味において間接的に流動性を持っている。そのような間接的な流動性を持つ貨幣のモデルを構築し、暗号通貨が間接的な流動性しか持たない場合でも、価値を持ちうることを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでに得られた結果の一般化を達成し、新たなモデルの分析を開始できているため。
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今後の研究の推進方策 |
マイニングを使用しない暗号通貨に関する分析はまだ行えていないので、今までに得られた結果をそのような通貨の観点から検討する。また、間接的な流動性を持つ貨幣の研究を進めていく。
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