研究課題/領域番号 |
22K13435
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 明治大学 (2023) 大阪大学 (2022) |
研究代表者 |
崎濱 栄治 明治大学, 理工学部, 特任講師 (20874316)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | ESG / 人工知能 / 機械学習 / 自然言語処理 / 非財務情報 / トピックモデル |
研究開始時の研究の概要 |
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が2017年にESG投資に基づくパッシブ運用を開始するなど、非財務情報を投資判断の材料として考慮するESG投資が注目されている。 現在、多数の評価機関が個別企業のESG格付けサービスを行っているが、財務情報に基づく伝統的な債券格付けと異なり、非財務情報の重要度が高いESGスコアは背後に存在するロジックが評価機関によって大きく異なる。 本研究では、人工知能技術を用いてESGスコアと統合報告書・ESG/サステナビリティレポート・アニュアルレポートの記載内容との関係性を明らかにし、非財務情報の最適開示についての示唆を提供する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、人工知能技術を用いてESGスコアと統合報告書・ESG/サステナビリティレポート・アニュアルレポートの記載内容との関係性を調査し、日本企業に対して、非財務情報の最適な開示方法に関する示唆を提供することである。 本年度は、2015年5月から2021年6月に発行された2,100以上の統合報告書/ESG/サステナビリティレポートを対象に、構造トピックモデルによるトピック抽出を行った。近年は、デジタル変革(DX)、テクノロジー・新事業、インパクト・内部統制などのトピックが特に頻出しており、ESGスコア上位企業と下位企業間で顕著な差異が確認された。業種による重要トピックの違いも明らかになり、非財務情報開示の手掛かりとして30のトピックトレンドに注目することの重要性が示唆された。同研究は、日本経営倫理学会のサステナビリティ経営研究に採択された。 人的資本経営研究コンソーシアムでは、2023年3月期末決算企業2,243社の有価証券報告書を分析し、「人工知能技術と人的資本開示におけるサステナビリティの現状」を定量的に把握した。この研究成果は2024年6月に書籍として刊行予定である。 また、ESGマネジメントスコアを活用し、サステナビリティ情報開示との関連性を解析した研究を行い、査読付き論文として投稿を予定している。 さらに、本研究の成果をもとに、データサイエンス入門教育に関する招待論文が日本地域政策研究に採録された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
査読付き論文1件、研究会報告1件、招待論文1件、書籍採録予定1件、更に査読付き論文1件の投稿を予定している。また、ESGスコアデータベースの購入を完了し、当初計画していた研究活動を本格的に開始した。
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今後の研究の推進方策 |
日本国内では、サステナビリティ情報開示が義務化されて2年目となることから、昨年度との比較研究を実施する。また、欧米における統合報告書・ESG/サステナビリティレポート・アニュアルレポートの取得を進め、テキストデータおよび画像データのデータベース構築と分析を進める。
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