研究課題/領域番号 |
22K13446
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07070:経済史関連
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研究機関 | 西南学院大学 |
研究代表者 |
石 鋭 西南学院大学, 経済学部, 講師 (20909692)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 百貨店 / 流通 / 小売業 / 経営史 / 経済史 / 中国経済 / 制度 / 中国経済史・中国経営史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,1949年以降中国における経済体制改革がもたらした1)所有制改革,2)流通体制改革,3)市場状況の変化,4)対外開放の中で,百貨店のA経営主体,B店舗運営,C商品供給,D商品調達がいかに変化したのか,またこれらの変化には,自国の制度条件に応じた独自の特性と内発的な革新は存在したのだろうか,を明らかにする。この目標を達成するために,小売業態論の分析視角に加えて,経営史が採用する歴史実証分析の視角からアプローチする。本研究を「(1)市場経済から計画経済への転換期(1950-1960年代)」と「(2)計画経済から市場経済への転換期(1970年代末以降)」という2つの部分に分けて進めていく。
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研究実績の概要 |
2022年は,研究対象国でコロナ対策措置が続いており,同国への渡航が依然として難しかったこと,また公開されている文書館が多くなかったことから,同国で資料収集を行うことができなかった。そのため,本研究の第一部「市場経済から計画経済への転換期」は当初の計画通りに進むことができなかった。ただ,出版されている二次文献に基づいた関連分野の学術史の理解を深めることと,以前に収集した資料の分析を行った。また,オンライン図書館での資料調査を小規模ながら実施した。 以上のような資料調査を基に,第一部より第二部「計画経済から市場経済への転換期」の研究を先に進めた。第二部の一部に関する論文を執筆して投稿した。この1年間,査読結果を踏まえて回数を重ねて改稿した。改稿中に英文校正に研究費を使用した。 また,2022年度に,4回の研究報告を行った。日本国際経済学会主催の部会で発表した「中国における経済体制改革と小売業の創発」では,報告者が2015年以来行ってきた中国の百貨店に関する研究活動の総括的な報告を行い,中国における制度改革と百貨店業態の変容に関する課題を改めて整理した。また,経営史学会第58回全国大会,および社会経済史学会と経営史学会が共同に開催した部会では,第一部研究の中で進められた部分をめぐって報告し,これからの資料収集の方向性を再確認できた。さらに,早稲田大学主催のグローバル経済史研究部会では,本研究の第二部の一部について研究報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初は,研究の第一部をめぐって中国で史料調査と資料購入、論文の執筆を実施する予定であったが,2022年に同国でコロナ中の移動制限などのコロナ対策措置は続いており,渡航が依然として難しかったことから,本研究の第一部は当初の計画通りに進むことができなかった。しかし,第二部に関する研究報告、および論文の執筆と投稿は先行して進捗できた。また学会で第一部の中で進められた部分を報告した。以上,研究対象国でのパンデミック対策措置による不可抗力も考慮すると,総じて順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
新年度に同国における渡航の状況が改善されたため,速やかに第一部に関する資料収集を進める予定である。また2023年8月にはヨーロッパビジネスヒストリーアソシエーションの年次大会で本研究課題の第一部について発表を予定する。さらに第一部に関する論文の執筆・投稿を行う予定である。また計画していた第二部の一部をめぐる論文の執筆に励む。
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