研究課題/領域番号 |
22K13456
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 尾道市立大学 |
研究代表者 |
趙 怡純 尾道市立大学, 経済情報学部, 講師 (50844073)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 国際経営 / 国際拠点間の関係性 / 国際人材配置 / 協働と競争 / 国際拠点間連携 |
研究開始時の研究の概要 |
多国籍企業の海外拠点の能力や役割が高度になり、本社と海外拠点が連携しながら世界規模の学習を通じて価値創造活動を行うことは近年珍しくない。しかしながら、海外拠点間の連携や協働・競争関係が多国籍企業のグローバルな価値創造にどのように作用するのか、その実態は十分明らかになっているとは言い難い。本研究の目的は日本の製造企業を対象とした事例研究を通じて、この問題を明らかにすることである。さらに、国際拠点間の関係性に着目することで、多国籍企業の本社がもつ調整機能の新たな効果や、本社のみが保有する役割について検討を行う。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、多国籍企業の国際拠点間の協働・競争関係が企業のグローバルな価値創造活動に与える影響を明らかにすることである。令和4(2022)年度の具体的な研究課題は、企業間の協働・競争や企業内サブ組織の協働・競争に関連する既存研究を整理し、同一企業の国際拠点間の関係性が全社的に与える影響を分析するための理論的枠組みを導出することである。 本年度は研究計画の通り、既存研究の収集・整理を中心に進めた。まずは経営学分野における企業の協働・競争に関わる議論を幅広く収集・整理した。異なる企業間の協働や競争に関する議論は、全社レベルおよび事業レベルで活発に議論されてきた。競争戦略論や組織間関係論といった体系的な研究の蓄積もある。これらと比較すると、同一企業内のサブ組織の協働や競争に関連する研究蓄積はまだ少ない。とくに、多国籍企業の国際拠点間の関係性に着目した既存研究は、国際分業(拠点間の役割分担)や人的ネットワークを通じた知識移転、国際拠点の能力構築を中心に議論されてきたことを確認できた。 また、新型感染症の影響が続いていたため、海外での現地調査やインタビュー調査は実施できなかった。そこで、本年度は既存研究や公開データをもとに日本の製造企業(自動車や部品企業を中心に)の海外拠点の変遷、海外生産規模、海外売上高比率等のデータを収集した。さらに、国内でインタビュー調査を複数回実施し、今後の海外拠点の現地調査に向けて調査項目の検討を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は既存研究の整理および理論的枠組みの検討、複数の海外拠点をもつ日本の製造企業のデータ収集、国内でのインタビュー調査を実施することができた。初年度として今後の研究の方向性を固めることは一定程度できた。しかしながら、学会発表や論文投稿ができず、研究内容の公表には至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
今後は海外拠点の現地調査を進めていく。海外拠点の駐在員、帰任者、現地従業員に対してインタビュー調査を実施する。本研究のデータはインタビュー調査を中心に収集する予定であるが、これを補完するためにも企業の公開データを引き続き収集していく。同時に、論文の投稿、学会発表の準備を進める。
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