研究課題/領域番号 |
22K13465
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 高知大学 (2023) 同志社大学 (2022) |
研究代表者 |
的場 竜一 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 講師 (20878326)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 生産管理 / 生産システム / TPS / 5S活動 / カーボンニュートラル / 標準作業 / 標準化 / CASE / 多能工化 / 作業の平準化 / アジア / サプライヤー |
研究開始時の研究の概要 |
アジア地域のサプライヤーがどのような技術力を形成しているか、欧米と比較してどのような特殊性あるいは競争力を持っているかを分析する。また、アジア地域のサプライヤーのあり方が日本国内の企業経営にどのように関係するかを分析し、企業経営の実践的なインプリケーションを析出する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的はカーボンニュートラル化とCASE化という2つの潮流が自動車産業の構造にどのような影響を与えているかを分析し、アジア各国における自動車関連企業の生産システムのあり方を具体的に明らかにすることである。 2023年度も依然としてコロナ禍における渡航制限の影響もあったため、日本国内のセット・メーカーおよびサプライヤーを集中的に訪問、研究した。そこで得られた結論は、(1)自動車産業の環境が変化し、これまでの生産システムが機能していた諸条件が変化するにつれて生産システムそのものも変化しているということ、(2)具体的には非正規雇用と外国人労働者の増大という環境下における生産システム機能のための仕組みづくりがおこなわれているということ、(3)生産システムの変化がサプライヤーにも波及し、サプライヤー自体の生産性が大きく向上することで自動車産業総体としての生産性が向上しているということである。さらに、(4)様々なムダを省く取り組みとしてカーボンニュートラルに向けた取り組みを製造現場もおこなっており、電気の消費量を減らしたり、廃棄物を出さないような工夫をしたりすることで、結果として生産性が工場しているということも明らかになった。 なかでも重要な要素は5S活動の徹底であった。あらゆる製造現場には様々な活動が取り入れられているが、それらの基盤に5S活動が存在しており、5S活動に徹底して取り組むことによって製造現場全体のパフォーマンスだけではなく、セット・メーカーとサプライヤーを含んだサプライヤー・システム総体としてのパフォーマンスを向上させていることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は日本国内のセット・メーカーやサプライヤーを集中的に訪問することができ、生産システムの変化を明らかにすることができた。それにより、現代自動車産業の生産システムにおける普遍的なモメントの示唆につながっていると考える。 他方で、海外拠点の研究をおこなうことで、アジアにおける生産システムのあり方をより具体的に明らかにしていく必要があると考える。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き日本国内の自動車関連企業の調査をおこなう。また、そこからアジア各国の日系自動車関連企業の訪問、調査も実施していく。
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