研究課題/領域番号 |
22K13478
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
加藤 政仁 中京大学, 経営学部, 准教授 (60755536)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ESG経営 / ESG投資 / ESG債 / ESGインデックス / 株価パフォーマンス / 財務パフォーマンス / GHG排出量 / 株式市場 / ESG / CSR / 企業価値 / 資本コスト / アナリストカバレッジ |
研究開始時の研究の概要 |
持続可能な社会の実現のため、気候変動問題や人権問題などの社会的な課題に取り組む企業が増えてきている。こうした環境、社会、ガバナンスを意識したESG経営は、社会的価値(貢献)として評価される反面、それらが企業価値にどのように結びついているかはよく分かっていない。本研究は、現代ファイナンス理論における企業価値評価法(DCF法)をベースに、ESG経営が企業価値にどのような影響を及ぼすかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究課題では,①ESG行動は収支構造にどのような変化をもたらすか(新たな収益獲得に繋がるのか,それとも追加的なコストを発生させるか),②ESG行動は証券市場からどのように評価されているか,③ESG行動は証券アナリストや格付機関に情報生産のための追加的なインセンティブとなるかという3つの点から,ESG行動が企業価値に及ぼすメカニズムを解明することを目的とする。 2023年度は,主に以下の3つの研究課題に取り組んだ。1つ目の研究課題は,企業のGHG排出量と財務・株価パフォーマンスの関連性についてであり,「GHG排出量を削減(環境配慮)している企業では,その後のROAやROE(財務パフォーマンス),PBRやトービンQ(株価パフォーマンス)が向上していくこと」を明らかにした。2つ目の研究課題は,企業のESG経営の水準の決定要因についてであり,「日本よりもESG先進国(地域)での事業活動の経験が,当該企業が国内市場での高水準なESG経営に繋がっていること」を明らかにした。最後の研究課題は,ESG行動が証券市場でどのような評価を得ているかについての研究である。「ESG投資のための資金調達(ESG債の発行)やESGインデックスへの採用されている企業は,証券市場(株式投資家)からポジティブな評価を得ている」という実証結果を得た。 これらの研究成果は,論文にまとめ,学会での報告(計4回)や査読付き学術誌への掲載に至っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は,当初の計画どおり,研究成果を論文にまとめ,学会報告や学術誌への投稿することができた。一部の研究課題については,査読付き学術誌への掲載に至っている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は,現在投稿中ならびに投稿準備の段階に論文の掲載を目指す。それと並行し,新たな検証課題として,企業のESG行動に関する情報がどのようなにして証券市場(投資家)に伝達していく上での証券アナリストや格付機関の機能や役割についての研究に取り組む。
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