研究課題/領域番号 |
22K13483
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
平井 直樹 立教大学, ビジネスデザイン研究科, 助教 (50848786)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アジャイル / ソフトウェア / スクラム / 心理的安全性 / ふりかえり / レトロスペクティブ / ウォーターフォール / プロジェクトマネジメント / 組織文化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ソフトウェア開発手法の一つであるアジャイルについて、その仕組みや考え方を日本の企業組織へどのように適用することが可能なのかを明らかにすることを目的としている。アジャイルの共創と反復的な仕組みや考え方を日本企業に適用することにより、不確実性が激しい環境に対応する手段の一つになりうることが考えられ、海外等の先行研究レビュー、企業事例の調査、日本企業へのインタビュー、アンケート分析を通じて、アジャイルの特性、日本企業におけるアジャイル導入の現状、アジャイル型日本企業の特徴を明らかにしていく。
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研究実績の概要 |
本研究は、ソフトウェア開発手法の一つであるアジャイルについて、その仕組みや考え方を日本の企業組織へどのように適用することが可能なのかを明らかにすることを目的としてきた。アジャイルは開発期間のサイクルを2週間から1か月ごとに小さく短く繰り返すことで顧客からフィードバックを貰い、仮説検証を行い、学習、改善していく特徴を有している。アジャイルは、この反復的な組織の仕組みが重要であり、本研究はこれまで文献レビューやアンケート調査から分析を行ってきた。 最終年度としては、前年度からの文献レビューに加え、これまでのアンケート調査から、組織風土と心理的安全性の関係性について分析を行い、論文として提出した。先行研究で示されていた通り、ソフトウェア開発においても心理的安全性と組織風土は強く関係していた。話し合いの場があり、働きやすい組織風土や職場環境のもとでは心理的安全性も高く、朝会やふりかえりといったミーティングへ参加しやすく、その参加度合いも高くなることが確認された。特にアジャイルは朝会やふりかえりは、仮説検証における学習と改善のための重要なプロセスの1つであり、そうしたミーティングへの参加度合いをあげるために心理的安全性の必要性が確認された。 本年度は、さらにアジャイル開発チームの機能横断型の特性や自己組織化といった特徴について文献レビューを進め、資料として提出した。自己組織化したチームは、チーム内で質の高い意思決定能力や権限移譲を持つ必要があること、そうしたチームは機能横断型であり自分たちでやりきるスキルや能力が重要となること、単にメンバーを構成し権限移譲するだけでは自己組織化は成り立たず、チームの自己組織化の成熟度に応じた組織の支援が必要となることが確認された。
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