研究課題/領域番号 |
22K13491
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 熊本学園大学 |
研究代表者 |
松尾 健治 熊本学園大学, 商学部, 准教授 (60805175)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | スティグマ / レジリエンス / 独裁的リーダーシップ / インクルージョン |
研究開始時の研究の概要 |
この研究の目的は、組織におけるスティグマに対して、どのような場合に、なぜレジリエンスを持つことができるのかを明らかにすることである。スティグマとは、社会で逸脱者と見なされた人々に付与されるネガティブなラベルのことである。組織内で集団や個人にスティグマが付与されることは珍しくない(例えば、斜陽部門、窓際族)。従来、スティグマを付与されると、それを受け入れてしまわざるをえないことが前提とされてきた。どのような場合に、なぜレジリエンスを持つことができるのかを明らかにすることによって、集団や個人のモチベーション、パフォーマンス向上を考える手がかりとなることが期待できる。
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研究実績の概要 |
当該年度については、大きく次の3つのことに取り組んだ。第1に、組織スティグマ研究に関する先行研究のレビュー。第2に、アイデンティティ・ワーク研究に関する先行研究のレビュー。第3に、独裁的リーダーシップ研究についてのレビューと理論的考察。第4に、インクルージョン研究についてのレビューと理論的考察、である。 第1の組織スティグマ研究については、本研究課題が取り扱う中心的概念である組織スティグマに関するものであり、これをレビューすることは本研究課題を全体的に推進するうえで必要なものであった。第2のアイデンティティ・ワーク研究については、スティグマを付与された個人や集団のレジリエンスを考察するうえで検討が必要な研究領域である。第3の独裁的リーダーシップ研究については、組織において個人や集団へのスティグマ付与を促進しうるものとして独裁的リーダーシップをとらえたことから、レビューおよび理論的考察を行った。第4のインクルージョン研究については、スティグマが付与される場合と対照的な状態としてインクルージョンに着目したことから、レビューと理論的考察を行った。 第1および第2の点については、今後の論文への取り込みを目指して作業を進めた。第3の点については、独裁的リーダーシップ概念の下位概念の整理と弁別を行い、その中でも特に圧政的リーダーシップに着目して、これがもたらす影響について考察を行った。この成果については、組織学会2022年度研究発表大会において発表を行った。第4の点については、職場内におけるライバル関係が個人の創造性にポジティブに関係するメカニズムにインクルージョンがおよぼす影響を考察した。これについては、海外学会での発表に投稿し、査読を通過した(7月に学会発表予定)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要で記載のとおり、本研究課題に関連する重要な研究領域についてレビューを着実に進めるとともに、いくつかの研究発表を実施 or 実施に向けた査読通過という成果を残すことができた。
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今後の研究の推進方策 |
まずは、本研究課題に関連するデータ収集を進める。データについては、インタビューによる定性的データ、図書館や資料館所蔵の企業内資料、質問紙による定量的データを収集する。 それがおおむね完了したのちに、データの分析を進めて、論文を執筆し海外ジャーナルへの投稿を行う。
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