研究課題/領域番号 |
22K13527
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
山里 絹子 琉球大学, 国際地域創造学部, 准教授 (00635576)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ディアスポラ / トランスナショナル / ライフストーリー / ジェンダー / ハワイ / 移民 / 沖縄戦 / 戦争の記憶 / 女性 / 継承 / 記憶 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、沖縄戦を経験し米軍統治下の沖縄からアメリカに移住した沖縄女性の移民のライフストーリーの聞き取り及び分析を通して、沖縄戦の記憶を語る彼女たちの行為がアメリカ社会における沖縄戦の記憶の構築にどのような影響を与えてきたのかを明らかにする。彼女たちが、様々な人種・エスニシティが混在するハワイ社会で、自らの沖縄戦の記憶にどのように向き合ってきたのか、また沖縄戦の記憶を語る際にどのような困難に直面してきたのかを検証する。沖縄戦の記憶を語る沖縄女性移民の行為をオキナワ・ディアスポラの実践として分析することで、移民・ディアスポラ研究、アメリカ研究、ジャンダー研究に新たな知見を見出すことが目的である。
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研究実績の概要 |
本研究は、沖縄戦を経験し、米軍統治下の沖縄からアメリカに移住した沖縄女性移民のライフストーリーの聞き取り及び分析を行い、彼女たちの沖縄戦の記憶がアメリカ社会における沖縄戦の記憶の構築にどのような影響を与えてきたのかを明らかにする。彼女たちがどのように自らの記憶に向き合ってこられたのか、またその記憶を語る際に直面した困難について検証する。沖縄戦の記憶を語る沖縄女性移民の行為をオキナワ・ディアスポラの実践として分析することで、移民・ディアスポラ研究、アメリカ研究、ジェンダー研究に新たな知見を得ることを目的とする。 本年度は計画通り、ハワイのオアフ島で沖縄戦の継承に関する現地調査を9月に実施した。主に、ハワイ在住の沖縄戦体験者へのライフストーリーインタビューを行った。戦前・戦時中の経験だけでなく、アメリカに渡米後の生活、郷里との関わり、コミュニティとの関わり等について聞き取りを行った。また、ハワイ大学マノア校及びハワイ大学ウエストオアフ校の研究者たちとミーティングを行い、沖縄戦の記録・保存・継承のあり方についての意見交換を行い、本研究への助言をいただいた。現地調査では、県人会や関連施設を訪問し、沖縄戦関係展示についての資料と情報収集を行った。 本年度は、本研究の成果の一部について研究報告を「日本移民学会」の年次大会で行い、参加者及び同パネリストの方々から貴重な知見を得ることができた。また、移民・ディアスポラ研究者との研究会に定期的に参加し、トランスナショナルコミュニティやネットワーク形成について、有益な知見や助言を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度にハワイで現地調査を行ったが、フォローアップインタビューの実施及び他のインタビュー対象者との面談・聞き取りを実施する必要があったため、2回目の現地調査を予定していたが、他の業務との調整がつかず、実施することができなかった。オンラインでのインタビューの実施が難しいため、インタビューを翌年に延期して実施することになった。また、沖縄戦関連記事の収集や文献の整理には、研究支援員2名の補助を得る予定であったが、支援員の雇用ができず計画が遅れている。3年目の活動では、支援員の雇用を計画している。
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今後の研究の推進方策 |
3年目は、沖縄戦を経験したハワイ在住の沖縄女性移民へのインタビューを継続してハワイで実施する。沖縄戦の記憶とどのように向き合い、自己の人生をどのように語られるのかを考察するライフストーリー・インタビューを実施する予定である。研究の成果を日本語の書籍の一章として出版予定である。
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