研究課題/領域番号 |
22K13528
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
塚常 健太 岡山理科大学, 経営学部, 講師 (40756483)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 地域満足度 / 地域魅力度 / 都道府県魅力度 / 旅行経験 / 経県値 / 準拠集団 / 都道府県 / 魅力度ランキング |
研究開始時の研究の概要 |
都道府県などの地域の魅力度や満足度の決定メカニズムは、未解明の部分が大きい。評価者自身の居住地や出身地によって、魅力を感じる対象や評価基準も大きく変わると予想される。本研究では準拠集団理論を援用し、自治体間の相対的な魅力度決定メカニズムの解明を目的とした研究を実施する。評価者自身の居住地と評価対象地域との相対的な関係性で魅力度評価の相当割合が決定されるとの仮説に基づき、新たなアンケート調査を行い、魅力度が定まる要因を明らかにする。
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研究実績の概要 |
2022年度に引き続き、2023年度も科研費を使用しない形での情報収集と、関連するデータを用いた研究を実施した。関西大学総合情報学部が保有する高槻市民郵送調査データの提供を受けて、住民の地域満足度に関する多変量解析を担当し、その成果について研究会・学会発表(「満足度の社会科学的アプローチ:映像品質と居住地域の分析事例」電子情報通信学会 第24回通信行動工学(CBE)研究会、「地域満足度とその規定要因の経時変化:高槻市民郵送調査データを用いた基礎分析」第51回日本行動計量学会大会)と論文化(「高槻市における住民の地域満足度とその規定要因の経時変化」『情報研究』58:15-35)を行った。地域魅力度と関連の深い、居住地域の満足度とその規定要因の傾向の違いを分析した成果をまとめるとともに、地域満足度や関連指標の研究を進める上での注意点と意義について考察を行った。 以上の課題に取り組み、論文化を進める中で、地域に関する指標群(居住継続意向、地域愛着など)の研究事例を収集することで、本課題の尺度作成に資する知見を得た。特に都市計画学や土木工学、行政学など、社会学以外の周辺領域の質問紙調査に関する研究事例の文献調査を進め、アンケート作成時の参考となる質問内容や測定結果についての情報を収集した。 以上のような成果はあるが、準備の段階を終えて本格的な調査企画と実施が必要な時期であり、2024年度に2回の調査を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年度は複数の関連研究を進める中で、本課題の核となる仮説検証(都道府県間の相対的な関係性に伴う魅力度の決定メカニズム)取り組む時間が十分に確保できなかった。一方で、地域に関する満足度や魅力度などを主題とする文献を大量に確保し、読み進めることが出来た。準拠集団理論に関する関連論文も一通り収集・読了しており、これらの知見を元に2024年度中にアンケート調査の計画を進め、年度内に実施する予定である。進捗は遅れているが、関連研究として進めた地域満足度の研究のノウハウも活かしたいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度に2回のインターネット調査を実施する。前半期に1回と、後半期に1回の計2回実施する。以前の計画では、1回目の調査で試作的な調査を行い、2回目でそれを再度検証するという予定であったが、この方針を変え、前半では準拠集団に関する都道府県魅力度の検証、後半では観光経験などに焦点を当てた質問群で、地域魅力度と都道府県との関係性について若干異なる観点から傾向を確認する調査を実施する可能性が高い。これは2022年度に分析を行った、以前の試行段階の調査データの結果を踏まえて検討した方針である。一つの調査の中で、様々な地域の訪問・観光経験と、都道府県間の魅力度の比較を全て行うよりも、焦点を絞った調査内容にしてエラー回答の発生を減らし、かつ1回分の調査費用を調査対象者の拡充に割り当てることができると考えている。
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