研究課題/領域番号 |
22K13583
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
田口 大輔 帝京大学, 医療技術学部, 准教授 (00390112)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 物理療法 / 認知症 / 神経筋電気刺激療法(EMS) / 神経学的アプローチ / 近赤外線分光法 / 運動器症候群 / 神経筋電機刺激療法 / 神経筋電気刺激療法(EMS)) |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は、身体(下肢筋)への神経筋電気刺激療法(EMS)の刺激による治療法の効果について、従来の被検者主観性に基づいた心理学的評価のみならず、脳機能イメージング法(近赤外線分光法:fNIRS)を用いて客観性に基づいた神経科学的に評価し、認知症における新たな治療アプローチ手段としての有用性を調査することで、認知症治療の低侵襲的アプローチ法を検討する研究である。
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研究実績の概要 |
本研究では、先進国での患者の割合が最も多い疾患である一方で、治療は非常に困難とされ、福祉の面でも大きな課題を伴っている認知症に対して新たな治療アプローチ手段として、身体(下肢筋)への神経筋電気刺激療法(EMS)の刺激による低侵襲的治療法の効果について、認知症における新たな治療アプローチ手段としての有用性を検討することである。 認知症に対する治療アプローチとして従来の被検者主観性に基づいた心理学的評価が行われていたが、先端的な脳機能イメージング法(近赤外線分光法:fNIRS)を用いて客観性に神経科学的評価を行っている。 初年度は、神経筋電気刺激療法(EMS)の刺激における至適強度の検討を行い、また、脳機能イメージング法(近赤外線分光法:fNIRS)の計測手法を検討した。認知症の新規リハビリテーション方法を提示する際には、まずはコントロールとなる健常被験者を対象とした運動や認知に関わる脳機能のメカニズムを解明することが重要となる。認知症患者の運動機能および認知機能(認知機能試験(MMSE、ADAS-J cog)や行動試験(反復時間運動計測、徒手筋力テスト:MMT、NPI-Q))が新規リハビリテーションによりどこまで回復したかは、そのデータを基に比較検討した上で、判断することとなる。このことから、2023年度は健常被験者から得られたデータの解析を進めている。また、現在は認知症被検者を募集し実験を計画している。現在は2023年度に得られたデータ内容を関連学会にて発表を予定しており、次年度の成果へとつなげることを予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初申請した科研費の計画書の内容に対し、予定していた人数の認知症被験者を獲得することが困難であったため、進捗状況はやや遅れをとっている。そのため、このような進捗状況に対処するため、2023年度は健常被験者を対象としコントロールとなる心理学的評価と携帯型脳機能イメージング法(近赤外線分光法:fNIRS)を用いて客観性に神経科学的評価データを収集し解析を進めている。健常被験者から得られたデータは認知症被験者に対し有用なコントロールとなるため、詳細なデータ解析を行った後にそれをまとめ関連学会にて発表を予定している。
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今後の研究の推進方策 |
認知症患者の被験者の公募方法を改善する。それとともに、認知症被検者が想定数まで集まらない場合でも、健常者によるコントロール被験者のデータを収集・解析を行うことで対応する。また、後期高齢者など年齢によって群分けし、認知症患者に対する同様のリハビリテーション効果をfNIRSによる脳機能計測や行動学的な計測、主観的なアンケート評価などから解析を行い、認知症患者での効果と比較や相関といった検証を行うなどの柔軟な態勢を取り、研究を推進する。 研究代表者および研究協力者全員により、神経筋電気刺激療法(EMS)を用いた認知症疾患リハビリテーション法の有用性を行動学的および神経科学的両側面から検討し、それらを統合的に評価することを予定している。これにより得られた成果は日本解剖学会での発表や、査読付き国際誌への論文投稿などにより公表していくこととする。
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