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大学生によるセツルメント運動の展開と意義

研究課題

研究課題/領域番号 22K13585
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分08020:社会福祉学関連
研究機関関西学院大学 (2023)
東洋大学 (2022)

研究代表者

岡本 周佳  関西学院大学, 人間福祉学部, 助教 (20906292)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード大学生 / セツルメント / 対象変化 / 歴史研究 / 史資料 / 大学生によるセツルメント / 子ども会活動 / 貧困 / 地域実践 / 社会福祉運動史
研究開始時の研究の概要

社会福祉の歴史において、セツルメントは、非常に重要なものとして位置づけられている。しかし、大学生によるセツルメントの実際と展開については十分に明らかになっていない。それらをふまえ、本研究では、戦前・戦後における大学生によるセツルメント運動の展開とその意義、課題を史資料に基づき体系的かつ実証的に明らかにすることを目的とする。

研究実績の概要

2023年度は、戦前の大学セツルメントに関して、関東学院大学、明治学院大学、国立国会図書館などへ文献収集と聞き取りの調査を実施した。明治学院大学は、戦前の大学セツルメント関係資料の保管は少なかったものの、小川政亮文庫における戦後学生セツルメント資料の所蔵を確認できた。関東学院大学では、渡邊一高関係資料のほか、当時の関東学院大学セツルメントの発行物の複写なども収集することができた。収集資料をもとに、戦後の学生セツルメントとの比較検討を進めたい。
戦後の学生セツルメントに関しては、ヤジエセツルメントの解散に伴い保管されていた資料1000点以上の整理に携わり、目録集を作成した。これらは、愛知県学生セツルメント連合の展開およびヤジエセツルメントの体制を把握する上で重要な資料であり、今後は、目録の発行と資料を用いた分析を行う予定である。
また、本年度は、戦後学生セツルメントの展開を個別でなく全体として概観し、時期ごとの対象変化に焦点を当てて分析を行った。その成果は、『東京社会福祉史研究』第17号において、「一九四五年から一九八九年の学生セツルメント史における対象の変化ー大学生による主体的な地域活動の展開ー」として発表した。加えて、右田紀久恵大阪府立大学名誉教授に聞き取り調査を実施し、大阪府立大学の歴史と同大学のセツルメントについても詳細に論じた。その成果は、大阪公立大学史紀要第2号において「大阪府立大学における人権教育・人権保障―大阪社会事業短期大学および大阪府立大学社会福祉学部に焦点をあてて― 」として発表した。ほかに、大阪府立大学創基140周年記念誌である『飛翔の140年 第5冊 多様①-ダイバーシティの確立に向けて』においても「2.<大阪府立>大学の人権教育」として発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

戦前の大学セツルメントについて、分析を進める予定であったが、今年度は資料収集に留まった。一方で、本年度はヤジエセツルメントの解散があり、急遽、保管資料の整理と資料目録作成に携わることとなった。しかし、そのことによって、戦後の愛知県学生セツルメント連合の動きの一層の明確化と資料保存につながったと考える。加えて、自身のこれまでの研究成果を整理し、出版に向けた準備を進めることもできた。
そのため、戦前の大学セツルメントに関しては、当初予定よりも遅れていると考えられるが、予定外の面での進展もあり、全体としてみると、「おおむね順調に進展している」と考えられる。

今後の研究の推進方策

今後、優先的に取り組みたいことは、おもに、①ヤジエセツルメント保管資料の目録発表、②東大セツルメント関係資料目録の発表、③セツルメント診療所保管資料の目録発表、④戦前の大学セツルメントに関する分析、⑤戦後学生セツルメントに関するこれまでの研究成果の整理、である。
①、②、③についてはすでに目録自体はできているため、データの整理と解説原稿の作成を行い、2024年度中の発行を目指したい。④の戦前の大学セツルメントについては、文献と資料の読み込みを進め、戦後との比較の視点を見出したいと考えている。⑤については現在も進めているところであり、新たな知見もふまえながら、ていねいに見直しを進めたい。
本研究課題については、2022・2023年度においてかなり調査を進めることができたと考えている。そのため、2024年度は、データ整理や文献・資料の読み込みに重点を置いて研究を進めたい。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 一九四五年から一九八九年の学生セツルメント史における対象の変化ー大学生による主体的な地域活動の展開ー2023

    • 著者名/発表者名
      岡本周佳
    • 雑誌名

      東京社会福祉史研究

      巻: 17 ページ: 25-45

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 大阪府立大学における人権教育・人権保障―大阪社会事業短期大学および大阪府立大学社会福祉学部に焦点をあてて―2023

    • 著者名/発表者名
      岡本周佳
    • 雑誌名

      大阪公立大学史紀要

      巻: 2 ページ: 37-63

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 2.<大阪府立>大学の人権教育2023

    • 著者名/発表者名
      岡本周佳
    • 雑誌名

      飛翔の140年 第5冊 多様①-ダイバーシティの確立に向けて

      巻: 5 ページ: 27-39

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 学生セツルメントによる子ども会活動の実践の歴史的検討 ―貧困を課題とする地域での実践に注目して―2022

    • 著者名/発表者名
      岡本周佳
    • 雑誌名

      社会福祉学

      巻: 63(3) ページ: 55-70

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 複合的側面を有する対象への研究方法論の検討 ―学生セツルメント史研究を例としてー2022

    • 著者名/発表者名
      岡本周佳
    • 雑誌名

      『戦後社会福祉の歴史研究と方法ー継承・展開・創造 第2巻<理論・総括>』

      巻: 2 ページ: 89-116

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [図書] 学生セツルメントと大阪府立大学(2)2023

    • 著者名/発表者名
      岡本周佳・山田正行
    • 総ページ数
      81
    • 出版者
      大阪公立大学研究推進機構協創研究センター大学史編纂研究所
    • ISBN
      9784991017544
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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