研究課題/領域番号 |
22K13586
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 日本社会事業大学 |
研究代表者 |
大部 令絵 日本社会事業大学, 公私立大学の部局等, 講師 (00725658)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | バリアフリー接遇 / 薬局 / コミュニケーション / 合理的配慮 / サービス構造 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、あらゆる生活上のサービスにおいて、特別なニーズのある人々への配慮を含む接遇(バリアフリー接遇)の提供が求められる。しかし、分野別の接遇ガイドライン等の提示はサービス間の接遇の切れ目を生じ、医学的特徴に基づく接遇方法の表現はサービス利用の困難を当事者の責任とする考えや、医学的特徴以外のニーズの排除を生じ得る。 本研究では、サービスの個別性の程度やサービス内容の決定者が異なる複数分野において、バリアフリー接遇のサービス構造及び構造に影響する要因を検討するとともに、分野を超えて共通する構造・影響要因を明らかにする。
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研究実績の概要 |
令和4年度は調剤薬局のサービスに焦点を当て、薬局薬剤師による服薬指導におけるこれまでのバリアフリー接遇の対応・工夫等について文献レビューを行ったうえで、薬局におけるバリアフリー接遇の構造、及び接遇構造に影響を与える要因について、バリアフリー接遇を要する人の視点から明らかにするために半構造化面接調査を実施した(研究1)。研究計画では、バリアフリー接遇を要する背景および生活地域に偏りが生じないよう留意したうえで対象者約50名に調査を予定していたが、ほぼ計画通り研究協力を得ることができた。 文献レビューの結果、服薬指導においては、特に言語的コミュニケーションに焦点をあてた工夫や支援ツールの開発、患者自身が薬剤を適切に管理・使用できるようにするための工夫・支援、またそうしたバリアフリー接遇を身に着ける専門職教育の取組が行われてきていた。面接調査では、直近1年間の薬局利用状況、及び利用時に対象者が受けたサービス内容等を聴取し、サービスの背景要因を検討した。その結果、薬局におけるバリアフリー接遇としては、対象者の申し出に応じたものの他、薬剤師が主体的に実施した配慮も挙げられた。そして、薬剤師による主体的な配慮が対象者のニーズに合わない場合の対象者の行動としては、配慮を辞退する等対象者側から薬剤師にニーズを伝える、対象者がニーズに合わない状況に妥協する、対象者が利用する薬局を変更するといった内容に分類された。これらのバリアフリー接遇に対しては、「薬局の本来のサービスに対する対象者の認識」「薬局の人的環境」、「対象者―薬剤師のコミュニケーション内容」が影響する可能性が示された。なお、「薬局の人的環境」には対象者以外の薬局利用者が含まれ、彼らはバリアフリー接遇に直接的に影響しないものの、薬局の混雑状況が対象者のバリアフリー接遇の申し出に影響する等、間接的な影響要因であることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和4年度に予定していた研究をほぼ計画通りに進めることができ、文献レビュー、および一部の面接調査結果を学会発表という形で公表することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度以降は、研究1の分析をさらに進めつつ、当初の計画にあった観光案内サービス(研究2)、既製服の販売サービス(研究3)におけるバリアフリー接遇の調査研究を行う。同時に、研究1~3で得られた研究成果を、順次学会発表及び学術雑誌への投稿により公表していく。 なお、バリアフリー接遇を必要としないサービス利用者がバリアフリー接遇に与える影響については、当初の仮説においてバリアフリー接遇に対する影響する可能性は低いものとしていたが、研究1において一部仮説と異なる結果を得た。この点については、現在、本研究で得た結果に沿って仮説を修正する作業を行っており、今後もより現実に即した研究結果を得るよう注意して研究を進めていくこととする。
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