研究課題/領域番号 |
22K13667
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 仙台大学 |
研究代表者 |
川戸 湧也 仙台大学, 体育学部, 講師 (90821182)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 体育科教育学 / 幼児教育 / 幼児体育 / 組織的観察法 / 保育者養成 / 期間記録 / 相互作用 / 保育 / 体育 / 体育科教育 / 活動の可視化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,幼児体育を対象として,活動の構造を分析する枠組みを構築することである.この目的を達成するために,既存の枠組みを見直すとともに,保育の現場の声を反映させた枠組み(幼児体育版組織的観察法)を構築する.さらに構築された枠組みをWeb上で利用できる分析システムを構築する.開発した分析法の活用が保育者の資質・能力の育成に及ぼす影響を検討することで,わが国の保育者の高度化への貢献を目指す.
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研究実績の概要 |
本研究の狙いは,幼児体育の実践を観察・分析するための枠組みを構築することであった.さらに,構築した枠組みを用いた保育者に対する支援を通して保育者の成長について検証することであった. 2023年度は,研究成果を2件発表した.日本体育科教育学会第28回大会において,「幼児体育を観察・分析する枠組みの構築」と題して発表した.ここでは,従来体育科教育学領域で用いられていた分析枠組みを用いて幼児体育の実践を分析することの困難さについて調査した結果を報告した.現職の保育者に対するインタビュー調査を実施したところ,「使っている用語から実際の場面を想起しにくい」,「子どもがきっかけをつくって活動が展開される場面と保育者がきっかけをつくって活動が展開される場面では意味が違ってくるのではないか」,「子どもの行動に対してあえて黙って見守る場面がある」といった意見が抽出された.研究発表では,インタビュー調査の結果を整理して発表した. さらに,『幼児体育研究』誌に「我が国の「幼児体育」に関する研究の類型化と変遷からみた課題と展望」と題した論文を発表した.ここでは,「幼児体育」をキーワードとして日本国内における先行研究を整理した.その結果,先行研究の傾向として幼児の体力に着目した研究が多く実施されていた.一方で,本研究で着目したような特定の枠組みを用いて実践を観察・分析する先行研究は少数であった.このことから本研究の独自性と新規性が改めて確認された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年度中には,インタビュー調査の結果を受けて,幼児体育版の分析枠組みを構築し,その検証を行う予定であった. しかし,幼児体育の実践を分析するための枠組みの開発を業務委託をしている事業者がCOVID-19に罹患し,その後,重篤な後遺症を患っており,当初の計画から半年以上遅れが生じてしまった.
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今後の研究の推進方策 |
2024年度前半までに,インタビュー調査の結果を踏まえた幼児体育版の分析枠組みの試案を論文としてまとめて報告する計画である.少なくとも,投稿までは実施したい. また,これと並行して,分析システムの修正を行っていく.2025年度までに分析枠組みを完成させ,分析枠組みを用いて保育者の職能向上に向けた研修を実施し,その成果を2026年度に論文として発表したい.
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