研究課題/領域番号 |
22K13688
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
川路 智治 茨城大学, 教育学部, 助教 (90909201)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 技術教育 / サイバニクス技術 / 計測・制御 / システム工学 / IoH |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は、次世代の社会ビジョンを見据えて、人とロボット、IT技術を融合した技術に関する指導方法を確立し、次期学習指導要領の改訂に向けた教育課程を提案することを目的とする。そのため、3年間の計画に基づいて中学校技術科で習得させるべきサイバニクス技術の指導内容の抽出と指導方法を検討する。また、授業実践を行い育成される資質・能力を明らかにする。本研究課題により、日本の技術教育では扱われてこなかった医療技術に関する人とロボット、IT技術を融合した技術を指導できるようになる。さらに、生徒の技術的思考力の幅が広がり、新たな価値を持って社会に貢献していこうとする人材の育成ができると考えている。
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研究実績の概要 |
2023年度の研究成果として、サイバニクス技術を学習内容とした授業を開発し、中学3年生を対象に授業実践した。その目的は、通常学級40人を対象とした授業において、サイバニクス技術を扱う際の授業目標、授業内容及び指導方法について検討するためである。 2022年度までの研究成果を受けて授業を開発したが、開発した授業は、HALの実機を用いない授業内容とした。その理由は、HALは高価であり、研究実践校以外の学校ではHALの実機を用いた授業は実現不可能と考えられるからである。本研究課題では、研究成果をもとに、全国の学校で実施可能なサイバニクス技術を学習内容とした題材の開発を目指している。 HALの実機を用いない代わりに、サイバーダイン社から提供を受けた映像や資料、研究代表者らが作成したワークシートを利用した。学習内容としてHALの機能と仕組み、HALによる治療の効果、医用工学における技術の役割を設定した。また指導方法として、学習内容のHALの機能と仕組みでは、ジグソー法を活用し,A:サイバニクス技術の概念、B:HALの動作原理と仕組み、C:サイバニクス治療の根拠と仕組み、D:HALの開発と普及を知らせた。学習内容のHALによる治療の効果では、疑似体験を取り入れてHALの治療効果を理解させた。開発した授業を茨城県内の中学3年生を対象に授業を実践した。その結果、技術科の授業においてサイバニクス技術を扱った授業は実践可能であると考えられた。 これらのことから、本研究課題の目的である、人とロボット、IT技術を融合した技術に関する指導内容と指導方法を確立に向けて、サイバニクス技術に関する授業を通常学級の40人授業において授業実践することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
技術科の授業として、サイバニクス技術の授業を通常学級の40人を対象に実践することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、サイバニクス技術の授業を、基本の技術の理解(2023年度までの成果)と設計・製作を含む題材として開発し授業実践を行う。授業実践後は実施前後のアンケート結果の集計、生徒のワークシートの記述、授業の様子からプロトコルデータをとり提案題材の有効性や課題を分析する。分析の結果から、サイバニクス技術を扱った題材が育成できる資質・能力を明らかにする予定である。
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