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多様性を活かした市民性教育ができる教師の育成方略:定時制高校教師のTEAを通して

研究課題

研究課題/領域番号 22K13690
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
研究機関三重大学

研究代表者

石川 照子  三重大学, 教育学部, 教授 (00908543)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード市民性教育 / 多様性 / 定時制高校 / 教師教育 / TEA / TEM図 / TEM
研究開始時の研究の概要

1.多様性を活かした市民性教育を実践する教師の変容過程の共通性と相違性の解明
定時制高校の教師が,多様な生徒らと出会った当初の戸惑い,混乱,葛藤を経て,①多様性を認め価値をおけるようになった経緯,②多様性を活かした市民性教育の実践に移行した契機,について,複数の教師のTEM図をもとに共通性と相違性を解明する。
2.多様性の視点を持つ教師を育成するための方略の提案
定時制高校の教師の質的調査を踏まえて,多様性について理解し,さらに多様性を活かした市民性教育が実践できる教師の育成方略のあり方を提言する。

研究実績の概要

本研究では,多様性を活かした市民性教育を実践する教師の変容過程の共通性と相違性の解明を通して,多様性の視点を持つ教師を育成するための方略の提案を行う。令和5年度は以下のことをおこなった。
①研究対象とする定時制高校の役割及び在籍生徒の歴史的な変容についての文献調査に加え,定時制訪問し,授業観察及び教員への聞き取りを行った。その結果,定時制高校では,在籍生徒の多様性に加え,平成30年度から制度化された通級による指導を受ける生徒の増加や,かつてのような逸脱傾向のある生徒は減少し,おとなしく真面目な生徒が増加する傾向が確認できた。
②TEA(複線経路・等至性アプローチ)の研究方法についての文献調査で様々な表現のTEM図の存在を確認できた。また,TEAに関する研究会等に参加し,研究分野が異なる研究者とさまざまなTEM図を使った研究について情報交換をおこなうことで,作図についての示唆を得ることができた。
③歴史的構造的ご招待の手法を採用して選定した研究協力者への半構造化インタビューデータをもとに作成したTEM図を精緻化し,うち1名については修正作業を協働で行った。修正作業を協働で行うことで,省察を深めることが可能になった。
④この1名について,TEM図を使った教師の変容過程の分析結果をまとめ,社会系教科教育学会第35回研究発表大会において発表した(オンライン掲載型,2024年2月17日~3月15日)。本発表では,TEM 図による分析の結果,「 定時制高校勤務 」を必須通過点とし, 「多様な生徒の実態を活かして授業を工夫する」を等至点としたところ,「生徒の様子 に 衝撃を受ける」と「期待する生徒像を持つ」が分岐点になっているこ とがわかった。 さらに,定時制高校から全日制高校への異動後に,「異動した高校の生徒の 実態を活かした授業を工夫する」というセカンド等至点を生成することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

3名の研究協力者のインタビューをもとにTEM図の精緻化を図ったが,想定以上に時間がかかってしまい,1名を除き協働での図の修正作業が完了していない。そのため,3者の比較分析に至っていない。

今後の研究の推進方策

研究協力者とのTEM図の協働修正作業を行い,そこから導出された多様性を活かした市民性教育を実践する教師の共通点と相違点を明らかにし,その成果の一部を論文投稿(『社会系教科教育学論叢』を予定)するとともに,年度内に学会発表を行う。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 多様性を活かした市民性教育ができる教師の育成 ― 定時制高校経験教師のTEAを通して2024

    • 著者名/発表者名
      石川 照子
    • 学会等名
      社会系教科教育学会 第35回研究発表大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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