研究課題/領域番号 |
22K13695
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
清多 英羽 東北学院大学, 文学部, 教授 (70557800)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 学校ビオトープ / 道徳教育 / 環境教育 / ビオトープ / SDGs / 教育学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、学校ビオトープを道徳教育の教材として適切に位置づけ、その活用方法を教育モデルの構築という形式で提案することである。これまで理科・環境教育として実践されてきた、学校ビオトープにおける教育実践諸例の記録を整理・分析・類型化することによって、道徳科の指導として展開できる潜在的な実践例を掘り起こし、これらをまとめる形で教育モデルを構築していく。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は学校ビオトープを道徳教育の教材として適切に位置づけ、その活用法を教育モデルの構築という形式で提案することである。2023年度はそのための基礎文献を収集し、広くビオトープ、道徳教育、学校教育、教育思想について情報を集約してきた。学校ビオトープを道徳教育の教材とするためにこれらの諸文献を基礎データとして活用し、分類化する段階の前まで作業が進んでいる。 2023年度は全国の学校ビオトープに関連する研究会、イベント等に多く参加し情報収集を図ったことによって本研究の教育モデルの構築のために非常に示唆に富んだ成果が得られた。学校・園庭ビオトープの活用は日本においては関西地方の取り組みが盛んであり、地域格差があることも浮き彫りになってきた。しかしながら、全国的に熱心に取り組んでいる教育団体があり、それらの取り組みの内容を知ることは教育モデル構築に非常に有益であった。 これらの成果に加えて、全国の環境先進地域への視察によって、今後の学校ビオトープの展開の見通しを持つことができたのは大変貴重な経験として残った。学校ビオトープを道徳教育の教材として評価していく上で、今後どのようにビオトープの流行の変化があるのかを押さえておくことは欠かせない観点である。そこで、学校ビオトープが道徳教育の教材となるためには、単に学校教育の枠組みの中でのみその有益性をアピールするだけでは視野狭窄に陥り先々見通しの少ない研究成果になることを実感として持つことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在までの進捗状況については概ね順調に進んでいる面もあるが、研究計画作成時と比べて懸念材料が出てきている点も感じられている。というのは、本研究はヒアリングを通じて学校ビオトープの道徳教育の教育モデル構築をその目的としているが、ヒアリングをしたとしてもあまり有益な情報をピックアップできないという見通しが得られつつある。全国のビオトープ教育実践者の状況を整理していくと、自覚的に道徳教育に活用している教育者はほとんど見られない状況にあるからである。そこで、今後の展開としては、文献研究をベースに適宜、現地視察等を交えながら教育モデル構築に資するような研究活動の体制を整えていくようにしたい。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策としては、2024年度には学校ビオトープの道徳教育の教育モデル構築のための準備としてこれまで集めてきた学校ビオトープ教育の情報群を類型化する作業に入りたい。教育モデルを構築するためには、道徳科の内容項目に収集したビオトープ教育のデータを落とし込んでいく必要がある。22の内容項目の全てに対応するような教育モデルを提示することが理想ではあるが、できるだけ教材としての汎用性が示せるような持っていき方ができたらと考えている。 また、過年度までと同様に、積極的な情報収集を行い、全国の学校ビオトープの取り組みを調査し、現地で実際に見学するなどの研究活動を継続的に実施していきたい。
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