研究課題/領域番号 |
22K13715
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 社会構想大学院大学 |
研究代表者 |
松本 朱実 社会構想大学院大学, 先端教育研究所, 特任教授 (40836566)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | SDGs / ESD / 連携協働 / プログラムデザイン / 評価 / 動物園教育 / 水族館教育 / 機関連携包括型アプローチ |
研究開始時の研究の概要 |
国連持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて、質の高い持続可能性に向けた教育(ESD)を、学校、地域、動物園等の博物館施設、企業が協働して実現していくための、プログラムのデザインと評価方法の構築を本研究の目的とする。 方法として、UNESCO、文部科学省、世界動物園水族館保全教育戦略、OECD等の教授・学習論の視点を精査し、地域における博学連携、機関包括型アプローチによるカリキュラムとしてのESDプログラムのデザインと評価の枠組みを構築する。この枠組みに基づき、各地域の関連機関と協働したESDプログラムを実施し、学びの状況を評価する。地域やテーマごとのルーブリックを作成し評価方法を構築する。
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研究実績の概要 |
国内の動物園、水族館におけるESDのプログラムや展示のデザインと評価について現地調査をおこなった。プログラムについては、主に「ふれあい」「学社連携」「野生生物保全」について同行調査と担当者への聞き取りを実施した。「ふれあい」では、大阪市天王寺動物園「ふれんどしっぷガーデン」、京都市動物園「おとぎの国」におけるプログラムを視察した。両園ともコロナ後に直接動物に接触する活動から、触らせずに観察するプログラムに移行させていた。学びの評価方法の構築が課題である。「学者連携」では、豊橋市立総合動植物公園と豊橋市立二川小学校による総合的な学習「動物のしあわせとは?」における動物園学習の状況を同行調査した。また、横浜市立野毛山動物園と横浜市立権太坂小学校1年生での生活科や国語科に関連付けた連携授業を実施し、デザインや教材作成に関わった。「野生生物保全」については、盛岡市動物公園ZOOMOが開発した、ボードゲームを用いた「ツキノワグマと自分との関わり」を考えるワークショップのデザインと評価に関わった。質問紙調査の結果を今後分析していく。 展示デザインについては、アクアマリンふくしまの、えっぐの森どうぶつごっこの展示を来館者がどう利用して学んでいるかを、ESDの観点で質問紙調査をおこなった。形成的評価として、その結果を踏まえ、展示の改善を試みた。 共同研究の他に、動物園、水族館、ESD活動推進センターへの、ESDの取り組みと課題についてヒアリングを実施した。動物園、水族館では、ESDや教育学に関わる体系的な人材養成の機会の要望があった。ESD活動推進センターからは、現在ESDの担い手となっている人への学習者主体の教育の考え方や学びの評価についての課題が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
動物園、水族館におけるESDのプログラムの調査を、今までの共同研究機関と継続して実施することができた。さらに、水族館との共同研究も新たに試みることができた。しかしながら、質的な研究における時間の制約などで、収集した談話や質問紙調査結果のデータ分析と現場への還元が、十分になされていない。今後はさらに学会発表や論文投稿などを通じての検証と公開が求められる。 ESDや動物福祉の観点を入れた学びの評価の枠組みの構築を試みており、豊橋市の事例については日本理科教育学会で発表した。まだ十分に精査できておらず関係者間とも認識を共有していない段階である。ESDプログラムに関わる人たちによる、参加型の評価の視点と評価方法を、協働により検討していくことが課題である。 ESDの取り組みについて各園館や国内の拠点(ESD活動推進センター)、自治体(和歌山県、横浜市)にヒアリングをおこなうことで、関係者の問題意識や課題を聴取しつつある。まだ一部のため、さらに聴取数を増やす必要がある。そして、課題としてあげられた、ESDの人材養成研修などを具現化させていく必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
動物園、水族館との共同研究で収集したデータの分析と学会大会等での発表と論文投稿をおこなっていく。その結果を、継続するプログラムデザインの再構築と評価方法に還元する(例:盛岡市動物公園ZOOMOのボードゲームを介したツキノワグマとの関わりを考えるプログラム、大牟田市動物園のゆたかさについて考え合うプログラムなど)。 動物福祉、Well-being、持続可能性を視野に入れた、各プログラムの評価のフレーム構築と評価方法の検討を、関わる関係者や参加者と協働でおこなう。 動物園、水族館、博物館等の社会教育施設や自治体、学校などでのESDの取り組みや課題をさらに聴取し、協働によるESD推進に向けての課題や方略を検討する。ESDを担う人材養成を、各機関の職員や市民を対象としておこなう研修プログラムの構築を試行を検討する。
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