研究課題/領域番号 |
22K13735
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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研究機関 | 京都光華女子大学短期大学部 |
研究代表者 |
小山 理子 京都光華女子大学短期大学部, その他部局等, 教授 (40634861)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 大学教育 / アクティブラーニング / 将来の見通し / ラーニング・ブリッジング / トランジション / プロアクティビティ / キャリア自律 / 組織社会化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は大学時代から初期キャリアまでを射程とする「学校から仕事・社会へのトランジション(移行)」に関する研究である。大学時代の「アクティブラーニングの経験」とトランジションでの「プロアクティビティの発揮」の関係を解明することを目的とする。アクティブラーニングの経験の分析とプロアクティビティの発揮の分析を接続し、2つの研究の流れの結節点を創出する。学校から仕事・社会へのトランジションに関する新たな知見の蓄積とプロアクティビティの発揮を促進する教育実践モデルの提起が成果として期待される。
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研究実績の概要 |
大学時代のアクティブラーニングの経験と大学から仕事・社会へのトランジションでのプロアクティビティの発揮の関係を解明することを目的とし、調査研究と実践研究を組み合わせて研究を進めている。2022年度は、大学卒業時の4年生を対象とした質問紙調査とインタビュー調査を実施し、以下の3点のことが明らかになった。 1点目が、アクティブラーニングの経験があるとした学生をキャリア意識の違いごとに分析したところ、アクティブラーニング外化、主体的な学習態度、ラーニング・ブリッジング、学習成果のそれぞれの尺度得点は、将来の見通しがない学生が低く、見通しがある学生が高い結果が得られた。 2点目が、大学から仕事・社会への移行に影響する卒業時のキャリア意識をアウトプットとし、大学時代の学びの経験を通じた学習成果および正課・課外の学びの経験がどのように影響するかを検討し、在学時の主体的な学習態度やアクティブラーニング外化といった主体的に授業課題やアクティブラーニングに取り組むこと、正課にとどまらず正課と正課外のラーニング・ブリッジングの取り組みが、卒業時の将来の仕事や社会を意識した行動に影響を及ぼすことが確認できたことである。 3点目が、インタビュー調査によって、アクティブラーニングの経験を軸に、大学4年間のカリキュラムを通じた学びがどのような波及効果をもたらすのかという大学生の学びと成長について検討した結果、大学4年間でのカリキュラムを通じて、活動への関与と外化、内化から構成されるアクティブラーニングの経験し、知識との関係に関わる能力、対他関係に関わる能力、対自関係に関わる能力をそれぞれ身につけていたことである。 これらの結果から、大学教育の中でも仕事・社会への移行過程においてもキャリア形成支援の必要性が確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施計画に基づき、大学生4年生に対する質問紙調査とインタビュー調査を実施し、大学4年間を通じたアクティブラーニングの経験と学習成果の関係について分析することができた。しかしながら、卒業後の追跡調査のデータ収集が計画通りには進まず、課題として残っている。
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今後の研究の推進方策 |
卒業後の追跡調査のデータ収集が課題である。調査設計を見直し、2023年度に卒業後6か月の社会人を対象とした質問紙調査を実施する。
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