研究課題/領域番号 |
22K13767
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
|
研究機関 | 大分大学 (2023) 早稲田大学 (2022) |
研究代表者 |
前田 菜摘 大分大学, 教育学部, 講師 (30907150)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 授業研究 / 校内研修 / カリキュラムマネジメント / 教師の成長 / 学校研究 / 教師の学び / 研究主任 / 校長のリーダーシップ / 校内研究 / カリキュラム・マネジメント |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,授業研究を通じてカリキュラム・マネジメントに取り組む学校を対象とし,校内の研究活動を通じた教師の成長モデルを提案することを目的としたものである。小・中学校において,校内研究のテーマ設定と計画プロセスに関する調査を行い,近年の学校現場が掲げる研究課題,ならびにそれに対するアプローチの実態を把握する。その上で,先進的な研究テーマを設定し,研究を通じての学校改善に積極的に取り組んでいる学校を対象として研究運営や授業実践の継続的な観察と聞き取りを行い,研究活動におけるリーダーシップのあり方,ならびに参加を通じた個別の教師の実践変容について検討する。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、校内研究運営上の関心と個別の教師の日常実践の変容の双方の視点から校内研究を通じた教師の成長を記述することである。具体的には、(1)校内研究の運営における動向について調査を行うこと、また、事例研究により、(2)学校の研究活動への参加を通じた個別の教師の実践変容の様相を記述するとともに、(3)研究を運営する立場にある教員が行っている取り組みや工夫について明らかにすることによって、(4)校内研究を通じた教師成長モデルの提案を目指す。 2023年度は、上記の(2)と(3)への取り組みとして、校内研究としてカリキュラム・マネジメントに積極的に取り組んでいる中学校を対象に、約1年にわたって校内研修および授業実践の録画・録音ならびに数名の教師へのインタビューを実施し、授業実践の変化と校内研修との関連について検討するとともに、管理職と研究主任がどのような意図をもって研修をマネジメントしていたかについてデータの収集を行った。分析と報告については、今後行なっていく予定である。 また、2022年度時点で実施が遅れていた(1)の調査研究については、2023年度に項目の検討を行い、A市の小中学校を対象に実施することができた。分析結果については、これから報告していく予定である。 加えて、昨年度データを収集した小学校の事例については、世界授業研究学会にて報告を行い、聴衆とのディスカッションを通して考察を深めることができた。引き続き、国内外での報告を予定している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度から2023年度にかけて、校内研修を通じた積極的なカリキュラム・マネジメントに取り組む小学校ならびに中学校からの協力が得られ、データを収集することができた。 また、2022年度に実施することができなかった調査についても、2023年度に項目を見直した上で実施することができたため、より広範なデータから校内研修の実態を明らかにしていくとともに、事例研究を位置付ける上での資料としたい。 2023年度に得られたデータについては分析結果の報告に至っていないが、2022年度に行った事例研究については、国際学会で報告を行うことにより、さまざまな視点からの意見を得ることができた。 2022から2023年度にかけて調査と事例研究の順序に変更があったものの、本研究課題で予定されていたデータの収集は十分に進められており、研究計画の進展としてはおおむね順調であると考えられる。
|
今後の研究の推進方策 |
2024年度は、本研究課題の総括として、モデルの提案に向けて、これまでに得られたデータからの分析と報告に注力したい。 特に、2023年度に得られたデータについては現在分析中のため、今後、国内外の学会や雑誌等で報告をしていくとともに、議論を通じて考察を深めていく。 また、先行研究の整理を含め、これまでに得られた知見を総合的に考察していくことにより、本研究課題全体としての成果をまとめていく予定である。
|