研究課題/領域番号 |
22K13796
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 東北福祉大学 |
研究代表者 |
山口 奈緒美 (高田奈緒美) 東北福祉大学, 教育学部, 准教授 (90550179)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 寛容 / 葛藤解決 / 国際比較 / 文化差 / 文化比較 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、不寛容の克服という観点から見出してきた寛容促進メカニズムの文化最適化を目指す。これまで、寛容を抑制する「自分に非はないと認められたい」という無過失承認動機を第三者が満たすことができれば、寛容が促進されるというプロセスを見出したが、この効果は文化限定的である可能性も強い。 そこで、本研究課題では、日本、アメリカ、オランダの3か国における実証的研究を通して、第三者の無過失承認による不寛容克服の通文化可能性を確かめ、第三者による不寛容克服方略を構築する。
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研究実績の概要 |
これまで、被害者に生じる寛容と不寛容の天秤を寛容に傾斜させるための心理社会的条件を探ってきた。その中で、「自分にも非があったと周囲の人々に誤解されたくない」という動機が寛容への傾斜を阻むことが見出された。さらに、こうした動機は、被害状況を観察した第三者が被害者の無過失を承認することによって弱められ、人々を寛容に傾斜させることが可能であることが見出された。 本研究課題では、無過失承認動機が第三者の無過失承認によって弱まり寛容が生じやすくなるというプロセスが、アジア文化圏における限定的なものなのかどうかを欧米文化圏参加者のデータを収集して検討し、さらにこれが限定的であるならば、第三者がどのように対応することが欧米における寛容の実現をもたらすのかを検討することを目的としていた。 本研究課題を遂行するにあたって、2022年度は、欧米文化圏に属すると考えられるアメリカとオランダの2か国の研究協力者にコンタクトをとり、これまでの研究経過を示してディスカッションを重ね、研究協力を得ることができた。2023年度は、実施する質問しに関して検討を重ね、実施可能なものへと修正を重ねた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまで日本で用いてきた質問しを国際比較用に修正する手続きに予想以上に時間がかかっている。それは、仮説についての検討が再度必要になったことが主な理由である。
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今後の研究の推進方策 |
仮説の吟味、質問紙調査の速やかな実施が求められる。
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