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質問形式と回答形式の違いが幼児期の「わからない」反応に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 22K13812
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分10020:教育心理学関連
研究機関富山大学

研究代表者

近藤 龍彰  富山大学, 学術研究部教育学系, 講師 (50780970)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード「わからない」反応 / 幼児期 / 質問形式 / 回答形式
研究開始時の研究の概要

本研究では,次の2つの研究を通して,幼児期のDK反応の発達的変化,特に「年齢に伴う低下現象」とその背後にある「推測の自覚化」のメカニズムを,インタビュー手法に着目して,より精緻に検証する。
【研究1】選択肢をそのまま尋ねる質問と知識状態を尋ねる質問の質問形式の違いが,DK反応の年齢的変化に与える影響を検討する。
【研究2】二者択一で答える質問と多くの選択肢から答える質問の回答形式の違いが,DK反応の年齢的変化に与える影響を検討する。

研究実績の概要

2023年度は大きく3つの研究を行った。
第一に、幼児期の「わからない」反応の発達的変化、特に「わからない」と言わない認知プロセスの縦断的変化について、「富山大学教育研究実践総合センター紀要教育実践研究」に論文を発表した。自身が行った横断的手法を用いた研究と同様に、実態レベルでは3・4歳ごろから5・6歳ごろへの「わからない」反応の低下現象が見られたが、統計的な結果としては必ずしも再現されたとは言えず今後の課題が見出された。上記の成果は2022年度の日本発達心理学会第34回大会にて発表しており、2022年度の実績においても一部報告している。
第二に、幼児期の「質問される」行動の実態について行った観察研究について、データ分析と学会発表を行った。特に集団場面においてなされる「先生から子どもへ」の質問では、クローズド形式のものが多いこと、また純粋な情報収集を意図したものというよりも子どもに考えることを促すといった教育的意図のもとになされていること、などを見いだした。この知見は、2022年度の実績においても一部報告しており、日本発達心理学会第35回大会にて発表した。
第三に、補足的なものではあるが、自己および他者の感情が「わからない」という現象について、中学生を対象とした質問紙調査および大学生を対象とした実験研究について、それぞれ学会発表および論文化を行った。幼児期においては必ずしも多いわけではない「わからない」という反応・認識について、その後の発達においてどの程度見られるのかの知見を得ることができた。中学生に関するデータは、British Psychology Society Cognitive and Developmental Section Annual Conference 2023にて発表した。大学生に関するデータは「富山大学教育学部紀要」にて発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の研究計画では想定していなかった日常場面での質問形式についてデータ分析と成果発表は行えたが、計画している実験は行えなかった。多方面に展開しうるデータは収集できているものの、研究計画については「やや遅れている」と判断した。

今後の研究の推進方策

2024年度は、(1)学会発表を行った観察研究の研究知見について論文化の作業を行う、(2)計画している実験を実施する、の大きく2つの研究を実施していく予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 幼児期の「わからない」反応の縦断的変化‐「推測の自覚化」メカニズムの検証‐2024

    • 著者名/発表者名
      近藤龍彰
    • 雑誌名

      富山大学教育研究実践総合センター紀要 教育実践研究

      巻: 18 ページ: 31-40

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Cognitive Loading and Subjective Meaning of "I don't know" Responses on Self- and Other-Emotion Inference Tasks2023

    • 著者名/発表者名
      KONDO Tatsuaki, SHIRAI Mariko
    • 雑誌名

      富山大学教育学部紀要 = Memoirs of the School of Education University of Toyama

      巻: 2 号: 1 ページ: 21-35

    • DOI

      10.15099/0002000053

    • URL

      https://toyama.repo.nii.ac.jp/records/2000053

    • 年月日
      2023-10-24
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 幼児期の質問行動の実態2024

    • 著者名/発表者名
      近藤龍彰・岡崎礼華・中島楓佳・田森美紀
    • 学会等名
      日本発達心理学会第35回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Experiences of not understainding how oneself and others feel in Japanese junior high school students2023

    • 著者名/発表者名
      Tatsuaki KONDO, Ryota YOSHIKAWA
    • 学会等名
      Brithis Psychology Society Cognitive and Developmental Joint Annual Conference 2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 幼児期における「わからない」反応の縦断的変化:「わからない」反応の減少現象に焦点を当てて2023

    • 著者名/発表者名
      近藤龍彰
    • 学会等名
      日本発達心理学会第34回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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