研究課題/領域番号 |
22K13814
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 兵庫教育大学 |
研究代表者 |
森本 哲介 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (90780966)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ストレングス / 教師 / 学校 / ストレングススポッティング / 心理学的介入プログラム / メンタルヘルス / キャリア形成 / ポジティブ心理学 / 強み / 現職教員 / 教員養成 / 心理教育プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
学校教育機関において「強み(strengths)を中心とした介入プログラムの実践は増加しているが,これまでの実践報告では,プログラムの受け手である児童生徒の変化に焦点が当たりやすく,教師側に注目した研究は少ない。そこで,教師の児童生徒の強みを見出し生かす力である「教師ストレングススポッティング」に注目し研究を行う。具体的には,①学校現場で児童生徒にかかわる者を対象とした教師ストレングススポッティング尺度の作成と検証を行う。②教師ストレングススポッティングと教師の日常の活動実践との関連や,児童生徒の学級適応などとの関連を検証する。③教師ストレングススポッティングを育成するプログラムの開発を行う。
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研究実績の概要 |
学校教育機関において「強み(strengths)を中心とした介入プログラム(Strength-Based Program: SBP)」の実践に関連して,教師の児童生徒の強みを見出し生かす力である「教師ストレングススポッティング」に注目し,検証を行っている。 本研究の目的は,大きく3つに分けられる。①現職教員および教員養成課程の学生を対象とした教師ストレングススポッティングの尺度を作成する。②教師ストレングススポッティングと教師の日常の教育実践との関連を明らかにする③現職教員および教員養成課程の学生を対象とした教師ストレングススポッティングの育成プログラムを開発することである。 今年度の成果として、現職教員を対象とした調査を行い、学校現場で児童生徒の強みを育成する際の「困難感」に関した取組みや、教員の状態による強みの見出しにくさについて検証した。また、中学校の教員および生徒のそれぞれに調査を行い、教師のストレングススポッティングと生徒の強みの主観的感覚の関連を明らかにした。また、メンタリングによるストレングススポッティング育成の可能性について調査した。 研究の副次的な成果として、保育者を対象とした調査を行い、強みや、職場および家庭に関するポジティブな要因、メンタリングが、保育者の熟達やメンタルヘルスに与える影響について調査した。また、中学生を対象に、強みの受容を促進するSBPの実践を行った。 これらの研究成果の一部は、2022年度に学会発表や論文投稿を行った。残りは2023年度に発表する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画では、ストレングススポッティングの尺度を学校教育場面に即して改訂する予定であったが、検証の結果、大幅な修正は不要と判断した。そのため当初の計画を前倒しし、ストレングススポッティングと現職教員の日常の教育実践や、児童生徒の活動や学校適応との関連について検証を進めている。 他方、本研究に関わる副次的な成果物として、教師と同様に子どもに関わる保育者を対象に調査を行うなど、当初の研究計画に比べより幅の広い研究を行うことができている。 以上により、評価区分は概ね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
学校現場での調査を引き続き実施していくとともに、教員養成課程の学生を対象とした調査、実践も行っていく。また、教員、保育者のみならず、感情労働を伴う対人関係の職にある者を対象に調査を拡充し、多職種を比較し教員がどの程度ストレングススポッティングをしているのかについて明らかにしていく予定である。
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