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日本人の動的感情処理の特性に基づく認知症予防・表情認知評価バッテリーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K13871
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分10040:実験心理学関連
研究機関愛媛県立医療技術大学

研究代表者

濱 智子  愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 助教 (00755423)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
キーワード動的表情認知 / 日本人 / 標準化
研究開始時の研究の概要

認知症の早期発見は、昨今極めて重要な課題となっている。認知症では記憶障害だけでなく不安や抑うつ等が出現し、情動不安定となることが多い。
視覚情報は多くの非言語情報を含み、情動認知の評価には顔の表情認知が極めて重要である。動的表情認知には文化差や人種差、年齢差などがあるが、動的表情認知では現実に近い情動評価が可能であり、医療現場での応用が期待されている。
本研究では、認知症の早期発見に向けた日本人の動的表情認知の評価スケールを確立することを目的とする。特に動的表情認知の性差や加齢の影響を詳しく検証する。本研究で得られた知見に基づき、認知症の情動認知や抑うつ・不安を含む周辺症状の理解に役立てる。

研究実績の概要

情動認知は社会的認知の基本要素の一つであり、情動認知評価は社会的認知能力を評価する方法として注目されている。情動認知能力は、軽度認知症患者で低下するという報告もある一方で、健常高齢者と変わらないとの報告もあり、知見は一致しない。しかしながら、これらの研究で用いられている表情認知評価法は統一されておらず、これが研究によって結果が異なる原因になっている可能性がある。表情認知評価法を標準化し、健常高齢者や他の精神疾患と軽度認知症患者における表情認知の違いを特定できれば、認知症の診断指標として診療に役立てられると考え、本研究に取り組んでいる。
本研究では、認知症の早期発見に向けた日本人の動的表情認知の評価スケールを確立することを目的とし、特に動的表情認知の性差や加齢(エイジング)の影響を詳しく検証する。表情認知には文化差や人種、年齢などによる差異があることから、これらを合わせたデータセットを作成する必要がある。また認知する顔の性別や顔の造り(目の大きさやパーツの割合など)が情動認知に影響する可能性もあることから、本研究では、モデルの顔を統一する。各年齢層の被験者が表出する表情を、コンピュータ上でモデル顔に当てはめることで表情動画を作成する。作成した表情動画もとに、年齢別、性別の動的表情データセットを構築し、評価スケールを確立する。
現在、①日本人が特定の感情を想起するであろうシナリオの作成と、②日本人が特定の感情と捉える典型的な表情の抽出は完了している。R6年度以降は、①から実際に表出される表情と②の表情を日本人の平均顔に当てはめ、表情動画を作成する。作成した表情動画もとに、年齢別、性別の動的表情データセットを構築し、評価スケールを確立する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

情の動きを別の顔に合わせる手法について、ディープラーニング技術を使う予定であるが、ディープラーニングの分野は日進月歩で発展しており、より自然に見える動画が作成できるよう方法を模索した。表情誘発用シナリオの評価と、典型的な表情の評価・抽出は完了しているため、R6年度以降は、日本人に特徴的と思われる表情の取得と、その表情の平均顔への適用を行う。

今後の研究の推進方策

昨年度、当初の計画を変更し、表情被検者の表情を別に撮影した顔モデル被験者の顔に当てはめることとしたが、ディープラーニング技術の発展により、平均顔(静止画)を任意の表情モデルで動かすことができることがわかったため、当初の予定通り、表情被検者の表情を動画で撮影し、平均顔に当てはめることとする。この作業はR6年度に実施し、その後、作成した動画を別の評価被験者が評価することで、データセットの標準化を目指す。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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