研究課題/領域番号 |
22K13880
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
氏家 悠太 立教大学, 現代心理学部, 助教 (60781789)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 親近性 / 民族性 / 発話知覚 / マガーク効果 / McGurk効果 / 顔の親近性 / 視聴覚統合 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、顔が関わる視聴覚の錯覚であるマガーク効果を用いて、マルチモーダルな顔処理における顔の親近性の影響を明らかにすることを試みる。顔が関わる視聴覚の錯覚であるマガーク効果を用いて、日本人とフィンランド人の成人を対象とした顔の人種の親近性の影響(他人種効果)と、日本人の成人を対象とした顔の年齢の親近性の影響(年齢効果)を検討することで、視覚経験に基づく顔の親近性の影響を明らかにする。さらに、短期間の学習を通した顔の親近性の変化による、マルチモーダルな顔処理の変容過程についても検討する。
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研究実績の概要 |
顔の視覚処理には、親近性の高い顔を効率的に処理するという特徴がある。これは視覚経験により特定の顔集団に対して親近性が形成されることで生じる。一方、現実場面において、人が周囲の環境を通して受容するのは、視覚刺激としての顔ではなく、声、接触などを伴うマルチモーダルな顔である。顔と音声の統合などのマルチモーダルな顔処理にも、顔の親近性が影響すると想定されているが、実証的な検討はこれまでほとんどない。そこで本研究では、複数の行動実験により、視覚経験に基づく顔の親近性が、マルチモーダルな顔処理に影響するかを明らかにすることを目的とする。 令和4年度は、顔が関わる視聴覚の錯覚であるマガーク効果を用いて、日本とフィンランドの成人を対象に、日本人刺激、フィンランド人刺激を用いてマガーク効果を測定したデータを比較し、マガーク効果における顔の親近性(話者の民族性の違い)の影響の交差検証を進めた。日本の成人を対象とした実験は所属機関において、フィンランドの成人を対象とした実験は共同研究先であるヘルシンキ大において、それぞれデータ取得を行った。現在データ解析を進めており、主な結果として、話者の民族性の違いは存在するものの効果は微小であり、刺激間で音声明瞭度や読唇難易度の違いが大きい場合には、話者の民族性の違いが消失することが示された。これらの研究結果については、国際学会での発表や国際誌への投稿を含め、成果公表を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通りにデータ取得が完了しており、また次年度の成果公表の計画も進んでいるため、順調に計画が進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は、取得済みの実験データ(マガーク効果における話者の民族性の影響の交差検証実験)の解析を進め、得られた成果については国際誌への投稿の他、国際学会、国内学会において成果発表を行う。これに並行して、話者の年齢に焦点を当てた顔の親近性の影響の検討を進める。実験開始に向けた実験環境の整備(実験・解析プログラムの準備など)及び対象者のリクルートを進め、データ取得を行う予定である。
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