| 研究開始時の研究の概要 |
リー群とは「群構造を持つ多様体」であり, 数学において古くから研究されている対象である. "よい性質"を持ったリー群を構成するというのは自然な問題である. 先行研究として, 階数が 1 である(非コンパクト型)対称空間を含むリー群のクラスが構成され, その性質が研究されている. そこで本研究では, 階数が 1 とは限らない対称空間を含むリー群のクラスを構成し, その性質を調べる.
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| 研究実績の概要 |
本研究課題は対称空間論の観点から Damek-Ricci 空間の一般化, およびその幾何構造の研究を行うものである. 今年度までは, 非コンパクト型対称空間の等長変換群の放物型部分群の可解部分として与えられる可解 Lie 群のクラス (それは自然に対称空間内の等質部分多様体となるが) について, 誘導計量に関する内在的な幾何構造を調べている. 先行研究からそのような部分多様体は誘導計量に関して Einstein であることが知られており, Damek-Ricci 空間の一般化を考える上で重要な対象であると考えている. 特に, そのような多様体が「非正曲率多様体であるか」あるいは「対称空間であるか」は本研究課題の観点から重要な問題であるだけでなく, 部分多様体論の観点からも興味深い問題である. 昨年度までの研究によって, AI 型の非コンパクト型対称空間の場合にそのような多様体が「非正曲率多様体であるか」と「対称空間であるか」について問題を解決した. この結果は, 今年度論文として出版された. そこで今年度は, その結果の一般化を試みた. すなわち, 一般の非コンパクト型対称空間の場合に, 非正曲率多様体であるかどうかを調べた. 得られた結果は以下の通りである. ・いくつかのクラスについては, 一般の対称空間の場合でも非正曲率でないことが確認された. 特に, AI 型の場合に得られた結果に対して統一的な証明を与えることができた. ・CI型非コンパクト型対称空間の場合に, 非正曲率でない部分多様体の例が構成された.
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| 今後の研究の推進方策 |
引き続き, 一般の非コンパクト型対称空間に対して等長変換群の放物型部分群の可解部分が非正曲率多様体であるかどうかを, 統一的な手法で解決することを目指す. また, そのために CI 型非コンパクト型対称空間など個別の場合についてもより詳細に調べる. さらに, 研究課題の目的の 1 つである一般化 Damek-Ricci 空間の構成に向けて, 別の可解 Lie 群についても調べる.
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