研究課題/領域番号 |
22K13928
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
岡村 和樹 静岡大学, 理学部, 講師 (20758784)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 確率論 / 確率過程 / ランダムウォーク / 冪平均 / スペクトル次元 / グラフ |
研究開始時の研究の概要 |
不均質なものも含めた空間上の確率過程や確率場の性質について研究する。その中でも特に「空間の幾何学的性質がその上の確率過程の長時間挙動にどう影響するか」という問いの解明を目指す。不均質な媒質の上の熱の拡散の速さなどの解明に繋がりうるという観点からも重要である。 パーコレーションの無限連結成分やランダム平面写像などの複雑なグラフ上のランダムウォークの長時間挙動、例えば訪問点の個数や、大もしくは中偏差原理のレート関数の性質などを調べる。
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研究実績の概要 |
1次元の過渡的なMarkov連鎖について符号の変化の回数を考察した。独立な確率変数の和の場合はある種の対称性がある場合に無限回の変化があることが知られ ているため、各点ごとに推移確率が異なる場合(時間一様的なMarkov連鎖の枠組み)を考察した。リバーシブルと呼ばれるクラスのものについては先行研究から 比較的容易に無限回の変化があることが示せることが判明したため、符号の変化の回数の密度やエクスカーションと呼ばれる概念に相当するものを現在考察して いる。また、1次元の長距離パーコレーションと呼ばれるランダムグラフの場合にも類似の問題を考察している。 2023年8月に乙部厳己氏(信州大学)を訪問し、独立同分布な複素数値確率変数の冪平均に関して議論を行い、分数階微分の技法を用いて、確率変数の可積分性 などの条件下で、冪平均の冪が-1から1までの間において、冪平均の期待値を特徴づけた。なお結果は冪が正の場合と負の場合とで分かれて記述される。また、 上半平面上の分布であるPoincare分布などに対しては冪平均の期待値を具体的に計算し、それが冪の値によらず一定であることを証明した。また、分数階微分に より、報告者が以前に得ていた実数上のCauchy分布の特徴づけについて、一般の実数上の分布に対して拡張することが可能になった。これはある種のモーメント 問題であり、具体的には冪として複素数を許す場合に相当する。これらの結果をプレプリントにまとめてarXivに掲載し、また学術雑誌に投稿した。関連する口 頭発表を2件行った。 2024年3月に久保田直樹氏(日本大学)を訪問し、ランダムコネクションモデルなどのEuclid空間内の長距離パーコレーション上のランダムウォークなどに関す る議論を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初に望んでいた結果が得られているわけではないため。
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今後の研究の推進方策 |
新たな問題設定を試みる。他分野との関連に注目する。そのために幅広く予備知識の獲得や情報収集に努める。
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