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H-C-N-O系における新奇氷惑星マントル物質の探査とダイヤモンド生成条件の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K14127
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分17040:固体地球科学関連
研究機関公益財団法人高輝度光科学研究センター

研究代表者

門林 宏和  公益財団法人高輝度光科学研究センター, 回折・散乱推進室, テニュアトラック研究員 (10836414)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワードH-C-N-O系物質 / 惑星深部科学 / 高温高圧力実験 / ダイヤモンドアンビルセル / 氷惑星 / 天王星・海王星 / 高温高圧実験
研究開始時の研究の概要

本研究では、氷惑星のマントル組成物質の高温高圧挙動を実験的に調べることにより、氷惑星内部において安定に存在し得るH-C-N-O系物質の探査を行う。特に、メタンとアンモニアの重合や分子解離挙動に着目し、これに派生して生じる新奇物質やダイヤモンドの生成条件とその安定性を明らかにする。そして、得られた物質科学的知見を統合することにより、氷惑星の内部構造モデルの構築を行う。

研究実績の概要

氷惑星である天王星と海王星の氷マントルには、水、メタン、及びアンモニアが多量に存在すると考えられている。これらの物質は、氷惑星マントル内部の高温高圧下において、重合や分子解離などの化学反応を経て多様なH-C-N-O系物質を生成することが理論予測されている。しかしながら、従来の実験的研究は、技術的困難さから単一成分を扱うものが主であり、現実的な氷惑星マントルの内部条件を再現した多成分系での研究は数例に限られているのが現状である。それゆえ、氷惑星のマントル条件下、すなわち高温高圧下においてH-C-N-O系物質がどのような挙動を示すのかは未だ明らかにされていない。そこで本研究では、氷惑星のマントル組成物質の高温高圧挙動を実験的に調べることにより、氷惑星内部において安定に存在し得るH-C-N-O系物質の探査を行うことを目的とする。
2023年度は、昨年度より開発を進めている抵抗加熱式ダイモンドアンビルセルを用いたH-C-N-O系物質の高温高圧力実験を最高1000 Kまで実施した。その結果、これまでのレーザー加熱式ダイヤモンドアンビルセルでは困難であった比較的低温領域におけるH-C-N-O系物質の重合や分子解離などの化学反応に関する新たな知見が得られ始めている。また、本装置による再現性の高い高温高圧力実験は、惑星深部科学のみならず、材料科学分野においても新たな材料の合成メカニズムやカイネティクスの解明に貢献する強力な手法であることから、共同研究による他分野での本装置の利用も開始している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究計画にあるレーザー加熱式ダイヤモンドアンビルセルを用いた高温高圧力実験に必要な物品の納期が遅れたことにより、当初予定していた一部の実験の実施が延期したため。

今後の研究の推進方策

次年度は、H-C-N-O系物質の氷惑星内部条件下における挙動の解明のため、前述の抵抗加熱式ダイヤモンドアンビルセルとレーザー加熱式ダイヤモンドアンビルセルを組み合わせた高温高圧力実験に注力する計画である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Significance of the high-pressure properties and structural evolution of gas hydrates for inferring the interior of icy bodies2023

    • 著者名/発表者名
      Hirai Hisako、Kadobayashi Hirokazu
    • 雑誌名

      Progress in Earth and Planetary Science

      巻: 10 号: 1 ページ: 3-3

    • DOI

      10.1186/s40645-023-00534-6

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 天王星と海王星の内部条件下におけるメタンハイドレートからのダイヤモンド生成2022

    • 著者名/発表者名
      門林宏和
    • 雑誌名

      NEW DIAMOND

      巻: 145 ページ: 26-27

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 高圧力下におけるメタンハイドレートの構造進化と安定性2023

    • 著者名/発表者名
      門林宏和
    • 学会等名
      第33回日本MRS年次大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] BL10XUへの新規な外熱式DAC導入による高温高圧その場X線回折実験の汎用化2023

    • 著者名/発表者名
      門林宏和、河口沙織、小林俊幸
    • 学会等名
      第64回高圧討論会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ピエゾ素子によるDAC瞬時加圧と高速X線回折データ取得2023

    • 著者名/発表者名
      遊佐斉、河口沙織、門林宏和
    • 学会等名
      第64回高圧討論会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] トロイダル型DACによる極高圧発生2023

    • 著者名/発表者名
      境毅、中村悟、加藤悠暉、岩津壮太朗、中本有紀、清水克哉、門林宏和、河口沙織、八木健彦
    • 学会等名
      第64回高圧討論会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 高圧力下におけるステアリン酸の融解挙動2022

    • 著者名/発表者名
      門林宏和、川村英彰、大藤弘明、境毅、河口沙織、中野智志、平井寿子
    • 学会等名
      第63回高圧討論会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 2段式およびトロイダル型 DAC による極高圧発生の試み2022

    • 著者名/発表者名
      境毅、門林宏和、増田翔太、中本有紀、河口沙織、清水克哉
    • 学会等名
      第63回高圧討論会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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