研究課題/領域番号 |
22K14128
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
高木 壮大 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 学振特別研究員 (00883208)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 鉱物 / 衝撃 / 結晶構造変化 |
研究開始時の研究の概要 |
隕石衝突ではその規模によりナノ秒から秒まで様々な時間スケールの衝撃波がパルス的に鉱物内部を伝播する。本研究では、レーザー衝撃によってナノ秒、衝撃銃によってマイクロ秒のパルス時間幅の衝撃波を発生させる実験を行い、その際の鉱物の結晶構造ダイナミクスを放射光X線やX線自由電子レーザーを用いて詳細に観察する。年代測定に利用される鉱物であるバッデレイアイトとジルコンを対象にし、過去の衝突規模を推定するための新たな指標を構築する。
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研究実績の概要 |
本研究は、隕石衝突を受けた鉱物から過去の天体史を読み解くために必要となる鉱物の衝撃変成メカニズムの基礎データを実験から得ることを目的に行なった。隕石衝突の衝撃によって引き起こされる鉱物の結晶構造変化に対して衝撃波の時間プロファイルが与える影響を実験によって調べた。衝撃実験下でその場X線回折測定を行うことで、結晶構造が変化していく過程を観察した。ジルコンと長石を対象の鉱物として実験した。短い衝撃波時間幅はレーザーによって再現可能で、申請者のこれまでの研究や他グループの実験によってデータが得られてきている。本研究では衝撃銃を用いて、より長い(サブマイクロ秒)衝撃波時間幅の実験を米国の放射光施設で行なった。ジルコンの実験結果からナノ秒衝撃波の場合と同様の高圧相への相転移を観察した。より高圧下での実験ではメルト化が観察されたが、その後の衝撃解放過程でも非晶質状態を保つことが明らかになった。長石における実験では衝撃下での非晶質化が観察され、衝撃解放過程でも非晶質状態を保つことが明らかになった。これらの結果はナノ秒の時間スケールでのレーザー駆動衝撃波での実験データと異なり、衝撃の時間幅が結晶構造ダイナミクスの可逆性に影響を与えるという知見が得られた。
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