研究課題/領域番号 |
22K14135
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17050:地球生命科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
梶田 展人 弘前大学, 理工学研究科, 助教 (40931647)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ハプト藻 / アルケノン / 古環境復元 / 環境復元 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、南極海および南極大陸露岩域におけるイソクリシス目ハプト藻の分布を、有機地球化学と環境DNAの手法を組み合わせて、網羅的に明らかにすることを目的としている。イソクリシス目ハプト藻は、淡水・海水・汽水・海氷周辺に異なった属が分布しており、それぞれが異なったパターンの有機化合物(アルケノンと呼ばれる)を合成するため、南極沿岸域における環境変動を復元する代替指標として有望であると期待している。アルケノンを用いて、将来の温暖化地球において重要となる南極氷床の予測に役立てるべく、過去の氷床変動史を復元することを目指す。
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研究実績の概要 |
当初予定していた第63次南極地域観測隊(2021年11月~2022年3月)における海水試料採取は、研究代表者の健康問題が発生し、実施することが出来なかった。しかし、研究チームのメンバーに一部のサンプル採取を委託した結果、東南極ラングホブデ氷河近辺の水試料を入手することができた。取得したサンプルのDNA解析を行い、南極沿岸の氷河域に分布する微生物生態系に関する貴重なデータを得た。この結果を解析し、論文投稿に向けた準備を行った。 また、第64次南極地域観測隊(2022年10月~2023年3月)への参加が叶い、63次隊不参加によって頓挫していた試料採取計画を完遂することができた。具体的には、東南極宗谷海岸沿岸域(昭和基地周辺)およびトッテン氷河沖の流氷域・定着氷域において、53か所の表層海水試料および海氷を採取した。さらに、南緯60度から40度にかけての南太洋において、東経110度線に沿って11か所から海水試料を採取した。これらの試料は本研究の最大の目標である、海氷に関連して生息するハプト藻の分布の解明に供することができる。さらに、宗谷海岸沿岸露岩域の地質調査を行い、多数の湖沼/浅海堆積物コアを採取することができた。これらは、ハプト藻の種変遷に基づいて氷床変動をはじめとした古環境変動を復元する研究に供することができる可能性がある。 2022年5月に弘前大学理工学研究科への着任が決まり、新しい研究室を開設した。本研究課題で計画していた有機物解析に必要な実験設備の整備を弘前大学内の実験室で行った。他にも、化学実験室に必要な基本的な実験器具を購入し、学生指導も含めた研究実施体制を整えた。これらの作業によって予算が不足したため、ガスクロマトグラフの新規購入は断念し、共同研究者から中古で譲り受けた機器を再立ち上げして使用することとした。2023年度内に本格的に稼働させる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
第64次南極地域観測隊に参加し、目標としていたサンプルを採取することができた。
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今後の研究の推進方策 |
第64次南極地域観測隊で採取した地質試料、海水試料、海氷試料について、環境DNA分析と有機化合物分析を実施する。成果について、学会発表および論文執筆を行う。
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